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「「「おはようございます!!!」」」


 翌日、紙袋を持った2人と共に交番に向かう。

 朝の挨拶共に敬礼をすると、書類に目を落としていた山西警官と篠田警官が「はい、おはよう」とのんびり挨拶した。


「……」


 ドサ、と2人が紙袋を机に置く。中身は、昨日任されたチラシと警らカードの入った封筒。少し驚いた表情で紙袋の中を見た警官2人に静かに頭を下げると、私達は昨日と同じように仮眠室に入った。



「……」

「……」

「……」


 メガネをそっとハンカチで拭いたカイ君が、ちらり、ちらりと両隣に座っている私とジロちゃんに視線をやった。

 神妙な顔で頷く私達。今日のミッションはこれからである。









 昨日通った道を、記憶を頼りにもう一度走る。

 結局、交番を脱走するという『ヤラカシ』をしでかした私達。それでも、こうでもしないと晴至さんに謝りにいけないのだから仕方ない。

 姿勢よく前を走るカイ君の少し後ろ、2人に遅れないように私も走っていく。



 ──ピンポーン


 しばらくして辿り着いた野々村さんの家。コンコンコン、とドアをノックしたカイ君が「すいません!」と声を出した。


「この前失礼なことを言ってしまった、南神奈川交番の本間といいます! 一言謝りたくて来ました!

 晴至さん、いらっしゃるなら聞いてください」


 インターホンに向かって、必死にカイ君が話しかける。でも、応答はない。晴至さん、まだ怒ってるのかな……。


「──おいお前ら! 勝手なマネがホント好きだな」


 カイ君の横顔をちらりと見たとき、後ろから聞こえてきた声。

 振り向くと、怒った様子の柳田警部補が玄関の前までやって来た。ピシリ、と3人で敬礼をする。


「何騒いでんだよ、出ろ! ほら」


 ぐいぐいぐいと1人ずつ腕を掴んで玄関ドアから引き離される。それにしてもどうして柳田警部補がここに? 不思議に思っていると、柳田警部補がドア前に視線を落として動きを止めた。


「ん?」

「なんですか?」

「ピッキング……鍵をこじ開ける道具だ」


 ……え?

 思わずしゃがみこんで工具のような物を見る。鍵をこじ開ける、って。鍵を持っていない人物が家の中に入ろうとした、ということで。

 どういうこと? この家の中で何が起こってるの?

 パニック状態の私の前で、柳田警部補が静かに取ってを引いた。


「ドアも開いてる。……中に誰かいる」

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弥生(プロフ) - 三神奈津美さん» いつも読んでくださりありがとうございます( ´ ▽ ` )ノガードわんこもつけ麺も可愛かったですよね(^^)そんなこと言われちゃうと書いちゃいます…8話では難しそうなので9、10話のどこかにねじ込もうかな。これからもお付き合いください( ´ ▽ ` )ノ (2020年8月26日 0時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
三神奈津美(プロフ) - いつも拝見させて頂いています。私も"ガードわんこ"好きなので、ぜひ弥生さんの作品の中でも見たいです! (2020年8月25日 14時) (レス) id: 7b45036589 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弥生 | 作成日時:2020年8月14日 17時

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