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それから数分してやって来た、刑事さんと鑑識さん。
野々村さんの家の中はあっという間に『事件現場』になった。捜査員の中には、もう顔見知りになった柳田警部補と稲西巡査部長の姿もある。
「ちょっと、触らないでよ」
しゃがみこんで落ちていたチラシに手を伸ばしかけていたカイ君に、稲西刑事がそう注意する。
「あの……何があったんでしょうか」
ジロちゃんがそろそろとそう尋ねた。私達は強盗、としか知らない。真昼間に一般人宅に強盗に入るって、あんまり聞いたとこないし……。
「アポ電強盗」
「アポ電強盗？」
「何それ……？」
耳馴染みの無い単語。思わず、ジロちゃんと共に首を傾げる。
「電話で自宅に現金がある事を確認したあと、直接その家に押し入って金を取る強盗」
「犯人は警察官から奪った拳銃を凶器に使っている」
私達の疑問を、カイ君がスラスラと答えた。なるほど、そんな強行な手口が。カイ君の後を引き取るように、稲西刑事が凶器を教えてくれた。
……警察官から拳銃を奪うって、この前起きた事件の犯人が強盗犯ってこと？
「１件目の被害者は即死。この家の野々村さんで２件目。
……まだ話せそうもない。そっとしといてあげて」
稲西刑事が、座り込む息子さんをちらりと見やるとそう言った。……１件目は即死だったけれど、野々村さんはまだ息がある。そして、現場に居合わせた息子さんも。
きっと、彼は後で嫌という程警察に事情聴取されるに違いない。なら今はそっとしておくべきだな、と考えていたのに。
「……カイ君？」
私の隣に立つカイ君が、じっと息子さんを見つめる。そのまま、静かに息子さんの方へ歩き出した。
「なぁ、ちょっと……」
「カイ君ストップ、」
「あの……気を確かに持ってください」
カイ君が静かにそう声を掛ける。息子さんの視線が少し動いた。
「もし、ご自身を責めているのであればそれは違います。隠れていたとしても誰も責めません。犯人は、２人も居ましたし」
ハラハラしながらカイ君の言葉を聞いていると、少し引っかかる発言があった。……犯人は２人？
「この状況では隠れるしかなかったと思います。じゃなきゃ、晴至さんも撃たれてました」
「隠れてない……」
「え？」
「隠れてない！ 隠れてない！！ 隠れてない！！！」
そう叫ぶと、晴至さんが立ち上がって走っていく。
「あっ、ちょっと待ってください！」
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弥生(プロフ) - 三神奈津美さん» いつも読んでくださりありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉガードわんこもつけ麺も可愛かったですよね(^^)そんなこと言われちゃうと書いちゃいます…8話では難しそうなので9、10話のどこかにねじ込もうかな。これからもお付き合いください( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年8月26日 0時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
三神奈津美(プロフ) - いつも拝見させて頂いています。私も"ガードわんこ"好きなので、ぜひ弥生さんの作品の中でも見たいです！ (2020年8月25日 14時) (レス) id: 7b45036589 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 | 作成日時：2020年8月14日 17時
