ねえ、拐ってよ 【怪盗キッド】

拐ってよ。２１ ページ21

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「ｯ、…ん…こ、こは…？」




私は知らない場所で目を覚ました。
そこは辺り一面真っ白で、私の寝ているベッドしか家具は見当たらない。




「…起きました？お嬢様…」


「ｯ、…！？か、怪盗キッド、…！？」


「ふ、…驚いたお顔も美しい…」








私のそばには怪盗キッドがイスに座っていた。

そして、私の頬に手を添える。
その手は手袋が上でもわかるほど冷たいものだった。



「ひ、ゃっ…！」


「ｯ、…」



キッドは手を勢いよく引いて、顔を赤く染めた。



「Aさん、…俺我慢出来ないんだけど」


「ｯｯ…！？か、快斗く、」


「…いいっすよね？」


「やめ、」



私は必死に抵抗するが、無駄だった。
手首を鎖で固定されており、抵抗したくても出来ない。

それでも必死に身をよじって、抵抗する。






「ｯｯはは…涙目で無駄な抵抗して……可愛いｯｯ！」




みしり、とベッドの軋む音がする。
気付いたら彼は私の事を押し倒すような形になっていた。




「ｯｯや、だっ……！」


「さあ…A様……今宵は私とベッドの上で優雅に踊りましょう…？」




にんまりと怪しく笑えば、私に覆い被さってきた。









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