罪作りなキミ。【七つの大罪】

#11　stupid ページ11

・








「……A様、おはようございます」
「ん…？ぁ、…エリザベス…おはよう」





いつのまにか眠ってしまっていたらしい。

昨日は団長にめちゃくちゃにされた。
激しく抱かれ、体のあちこちがいたい。

酷く辛く、苦しいモノだったのにボクは、心のどこかで喜んでいた。


ボクはどれほど愚かで、醜いのだろうか。





「メリオダス様が後でいらっしゃるそうですよ」
「…うん、ありがと」





ふわりと何も知らないエリザベスは優しく微笑んだ。

可愛いなと思うと同時に、自分自身を憎みたくなる。


団長に思わせ振りな態度をとられ、何も知らない。
ボクの秘密を、団長の秘密を。




『ねぇ、A様…貴女の事、教えてください』




そう言われたら、どんなに楽で嬉しいことなのだろうか。
…もしかしたら、エリザベスも可笑しくなってしまうのか。


ボクは仲間に嘘をつき、罪を重ねてきた。

ボクは汚い人間。
いや、汚らわしい…悪魔。



綺麗で純粋な人間とは関わっちゃだめなんだ。
その人間がボクのせいで汚れていく。醜くなっていく。無惨な姿になって消えていく。





……ねぇテディ。
少し、団長が来るまで時間があるからお話をしよっか。
昔話だよ。なつかしい、昔話。









・

#12　legend→←#10　scary

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す