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それから照史さんはサーフィンに行って、
気分転換に行っておいでとおとんには言われたけど、断った。
おとんはというと、大毅の部屋をしょっちゅう出入りしている、
大毅の隣の部屋やから、そんな音がしょっちゅう聞こえてくる。
咳の音も。
…で、俺は何してんねん。
部屋に篭って、
大毅に声のひとつでも掛けてやれんのか。
って、自分にツッコんでみても、意味無し。
勇気、ないもん。
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おとん「ごめん流星、
夜から団体さんの予約入ってんねわ。
大丈夫やと思うけど、なんかあったら声かけてな。」
晩ごはん中、
おとんはそれだけ言い残し、バタバタと店ん中へ。
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流星「…大毅〜、」
小さくノックして、部屋に入る。
心臓はなぜかばくばく。
大毅「、あ、流星、」
流星「おとん、今仕事行ったから、」
大毅「、うん、そっか、」
さっきの真っ白な顔をみてたから、
少し赤みのさしたほっぺたに
ちょっと、ほっとする、
大毅「っ、けほ、っげほ、っん、」
流星「あ、」
咄嗟に背中をさすると、
ごぉ、ごぉ、と強く吹く風のような音に、
…びっくりしてしまった、
大毅「っ、げほっげほ、っ、」
胸の皮膚に爪を立てて、
…そんなんしたら、
流星「怪我する、っ、」
慌てて大毅の腕を掴んだ
大毅「…薬、取って?」
涙でいっぱいの顔で、
その薬の場所を訴えてくる。
流星「…おとん、よぼか?」
大毅は、その吸入器を口に当てて、
首を振る。
…また、白い顔。
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作者名:ぷぺぱ | 作成日時:2023年3月10日 23時