5 ページ29
side.望
例えるなら、ミントグリーンだった。
そんな色。
あの父子を纏う色は。
はじめて会ったのは確か、
幼稚園の年少の頃か。
.
崇裕「ほんまや、望くんやっけ。
年少さんやのにおおきいね。」
初対面の人にはよくされる反応だったので、
特に褒め言葉とも捉えなかった。
望「あ、はい。」
崇裕「え?めちゃ落ち着いてますけど」
淳太「末恐ろしいやろ」
おとんのこれは多分、褒め言葉。
崇裕「おん。笑」
俺はこの時既に
わざわざ手を繋がなくたって
おとんの隣を歩ける子どもやった。
だからか。
なんか、不思議やった。
崇裕「大毅、望くんやで。」
おっちゃんに抱き抱えられてる、
この男の子。
大毅「うん、」
俺と同じくらいの大きさ。
でも多分、歳上。
なんでかって、俺と同い年の子はだいたい、おれよりちいちゃい。
淳太「望の2つ上やから今度小学生やんな、大毅くん」
崇裕「なんとあと半年やで。」
淳太「望ももう小学生なるか?
なんとかなるやろ。笑」
望「え、なれるん。」
淳太「まあ無理やけど。笑」
望「なんやねん!!」
崇裕「…おお、」
淳太「俺に当たりきついねん。
まぁ前世で因縁かなんかあったんやろな。笑」
363人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぷぺぱ | 作成日時:2023年3月10日 23時