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. ページ20

side.大毅




噛み砕けないんじゃないかと思うほどの

りんごを分厚く覆う飴は嫌いじゃない、




その瞬間が来れば


じゅわ、


じゅわ、



甘酸っぱいのが口の中に広がって、



なんていうか、

その瞬間のために食べてるんだよなぁ。
なあんて、思うほど。






人の心もこんなかな。

甘酸っぱいから、恋する人の心かな。



なあんて。








.



望「楽しかったな〜、今日」


大毅「うん」




背景に、花火。



だいたい毎年そう。



花火が終わらないうちに帰りみちを歩く。





帰りは人で混むし

浮かれた人が騒いで危ないから、って
のんちゃんは言うから。




望「来年も、来よな」





花火は、じゅわじゅわして消えていくやつが好き。

.→←.



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作者名:ぷぺぱ | 作成日時:2023年3月10日 23時

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