粉砂糖、地中海キャンディ。 (ページ1)

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side.流星

奔放な母親。

新しい彼氏は外国人で、
彼の母国に一緒に移り住もうと言いだした。

え、どうせ1年以内で別れるやん。
その後どうなるんよ。路頭に迷う感じ？笑

.

大毅「りゅー、せい？」

覚えてる？ってにこにこ楽しそうに笑う人。

ど田舎の駅。

俺が決めた道はこれだった。

大毅「鞄、重たくない？」

隣で歩くこの人は
ずっと楽しそうににこにこ笑う。

駅を出ると海が真ん前にあって、

流星「…お、」

きれいやな、海。

おまけに熱い日差し。
この俺のひとつ年上の兄。だという人は

白く透けて見える。

…待って、俺より色白やん。
こんな田舎の島に住んでるのに。

流星「こんな砂浜ずっと歩いてて、
家着くん？」

大毅「着く、着く」

歩くたび
さくさくと埋まる足。

鞄持ってるから歩きづらいんですけど。

大毅「粉砂糖、」

流星「へ。」

やっと砂浜を抜けたかと思うと、

次は緩やかに長い坂道。

大毅「地中海キャンディ、」

…足下を見れば、

地面に水色のタイルが埋め込まれている。

.

大毅「おとん、！」

道の途中でその、父親だという人は待っていた。