足もとに、クローバー② (ページ28)

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side.淳太

車中、

崇裕さんとは俺の家で泊まってく約束をして

なんとか話を盛り上げようとしたけれど

　

それでも大毅は窓の外を見て

時々泣いていた。

崇裕「大毅？

具合、悪ない？」

大毅「…悪くない。」

崇裕「…、

あー、そういや、あれまだ集めとるの？」

大毅「…、え。」

崇裕「ほら、

四葉のクローバー」

大毅「っ、」

崇裕さんよ、今その話題は、

崇裕「知ってる？

四葉のクローバーって、一枚一枚に意味があるっての。」

淳太「…へー、すごいな。

知らんかった。」

崇裕「国や地域によって色々らしいけど。」
　

淳太「クローバーって爽やかな見た目して
えらい欲張りなんやな。笑」

知ってる？とか言ってきたくせに知らないのか

崇裕さんはスマホで調べ始める始末。笑

崇裕「えっと〜、

1枚目が、名声。

2枚目が、富。

3枚目が、愛。

…、あ、」

突然無言になるもんだから

ミラー越しに崇裕さんの顔を見ると、

淳太「えっ、泣いてる？！？」

崇裕「…ぁ、…いや、

4枚目の、意味、

健康やって。

この上ない、健康。」

崇裕さんは、

大毅を抱きしめてしばらく動かなかった。