安心してよ、嫌いだから

↓とアヤの思い1 ページ38

A視点


『え、いや本気で言ってる？メッセージ見せて？』

Lt「はい、これ」

携帯にはは来都が言った通り悪びれる様子もない彼方のメッセージが表示されている。

『うわお、やってんなアイツ』

Lt「このグループ終わってるよ本当に……リーダーがこんなだからメンバーもあんな風になるんだよ…」

『遠回しに私たちもバカって言えるけどな』

Lt「……キニシチャソコデシアイシュウリョーデスヨ(ｶﾞﾀｶﾞﾀ)」

バスの揺れと私達の体の震えのせいで少しだけ気持ち悪くなった。


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有紗視点


ついこの間、Aがグループを抜けた。

そう……やっと抜けてくれたの！

そもそも、瑠奈とグループを組んだのもAをグループに入れたのも私を引き立てるため！


昔はそう思ってなかったんだよ？
むしろその逆だった。

小学校から中学に上がる時、
Aは私のそばに居ないといけない存在だった。


けどね、それは光と陰みたいにずっとくっついて離れないようなものだと気づいたの。

だから、私が光になろうとした。

私が主役だから！ヒロインだから！

ずっとそばにいたあの醜い女。
アイツは陰だと思い込んでた。

そばにいても光にはならないと思ってた。


けど、違った。


私は必死になりすぎて見えてなかったの。

あいつにも仲間ができてしまった。
もうあいつは完璧な陰じゃなくなった。


私は不安定になって少しだけ不登校になった。

そのせいでまたあいつは輝いた。


いつのまにか、立場が逆になってた。


でも、この立場は利用できる。


そこそこな有名人であるAの親友の不登校の人。


皆がかわいそうって言ってくれた。

関わってくれたの！
Aには目もくれずに！私に一直線に走ってきた女！それに釣られて何人かの男もやってきた！


どうだ？羨ましいでしょ？
ねぇ、もっと顔を見せて？



嫉妬に歪んだ顔！

光を失った目！

声を出さない口！



最高に気分が良かった！
Aは陰！私が光！




もちろん知ってたの





下心があることも本当はAの方が好きなことも


皆は私が学校に来た時だけ関わってくれる。

来なかったら干渉なんてしてこない。


逆に、来たら関わってくれる。

間隔が開けば開くほど私に皆が関わってくれる。


薬みたいにズブズブとハマって


気がついたら学校に本当にいけなくなってた。

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