アイドルを目指す少女はYSP能力者3【妖怪学園】 (ページ19)

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茶李井「私が中国でチョコレート店を
始めてすぐの頃、丹精込めて作った
チョコ菓子は1個も売れず…
借金は増えるばかり…」

茶李井は過去の話を周りに話し始めた。

茶李井「私のチョコはまだ誰かを笑顔に出来る…。
あの時キョンシー達が私に
希望を与えてくれたのヨ…」

ジンペイ「いい話だぁ～～～っ」

ジンペイは泣き出す。

九尾「ちょっと待て。希望を見つけたお前が、
何故フォーチュンビターブラックのような
悪徳商売を?」

ジンペイ「あ、そっか。
お前悪い奴だった!」

するとジンペイは泣くのをやめ、

茶李井にビシッと指差す。

フブキ「切り替え早っ…」

茶李井「私は…その後ひたすら
チョコレートを作り続けたネ…。
次第に店は繁盛したヨ…。
でも、いつかその人気が無くなるんじゃないかと
不安でいっぱいだった私は、
もっとヒット商品が欲しいと思ってたネ…」

コマ「それで、キョンシーを利用した
フォーチュンビターブラックを開発したんですね?」

コマからの質問に頷く茶李井。

茶李井「でも思い返してみればこの子達は
フォーチュンビターブラックを食べて
笑ってくれてないネ…」

A「茶李井さん……」

するとAは、茶李井に近付いた。

A「先程頂いたチョコは
とても美味しかったです……!
フォーチュンビターブラックじゃなくても……」

フブキ「A、いつの間に食べたの!?」

A「実は先程……」

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茶李井「まあ、元気出すネ。
お前のような可愛い子にならまた作ってあげるネ」

九尾にフォーチュンビターブラックを

分けてもらえずに気を落としていたA。

それを茶李井が宥めていた。

A「ありがとう……ございます……」

茶李井「予約するなら此処にサインしてネ」

そう言って茶李井は予約表を置いて

店の奥へ去っていく。

すると…。

キョンシー「キョッキョッキョンシー!」

Aの前に現れるキョンシー達。

A「貴方達は……?」

キョンシー「キョンシー!」

1体のキョンシーが、Aにチョコレートを渡す。

A「これを私に……?」

まるで元気を出せと言わんばかりに

Aを囲むように踊るキョンシー達。

A「……! 美味しい……」

受け取ったチョコレートを食べ、

気付けば笑顔になっていたAだった。