アイドルを目指す少女はYSP能力者4 【妖怪学園】 (ページ49)

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A「あ、会長……」

靴を履き外へ出ると、校門の前に

ラントが立っていた。

A「お疲れ様です。では、また……」

Aは頭を下げると、そそくさに去ろうとする。

ラント「待て」

Aの腕を掴むラント。

A「あっ……あのっ……」

ラント「先程はすまなかった…。
生徒会業務で忙しくてな…。
寺刃達が開いていた君のバースデーパーティー、
本当は私も行きたかったのだが…」

A「いえ、謝らないで下さい!」
《そっか……会長は本当にお忙しくて……》

ラント「もう下校時間は過ぎているが…
少しだけ時間が欲しい」

A「え……えっと……」

ラント「…ダメか…?」

A「ダメじゃ……ないです……///」

2人は校舎を出て一緒に歩き出す。

ラント「それは…貰ったものか?」

ラントはAが身に付けている

シノブから貰った赤いリボンのヘアピンと、

チアキから貰ったト音記号のペンダントを指差す。

A「はい、シノブくんとチアキさんから……」

ラント「…影野や蛇山に先を越されたか…」

A「会長……?」

ラント「…A、少しじっとしていてくれ」

A「……? はい……」

Aはラントに言われてその場でじっとする。

するとラントは、サイドポニーに結んでいる

Aの髪にベージュ色のリボンを付けた。

ラント「よく似合っている。
改めて…誕生日おめでとう。A」

Aはポケットから鏡を取り出し、

ラントから貰ったリボンを鏡越しに見つめる。

A「かっ……可愛い……!」

ラント「君のそのピンク色の髪に似合う色を
選んだからな」

A「会長、ありがとうございます……!
大切にしますね……?」

満面の笑顔を見せるA。

ラント「…!」

するとラントは、突然Aを抱きしめた。

A「……! か、会長……? ///」

ラント「はっ…す、すまない…///」

慌ててAを離すラントだが…。

A「……」

Aはラントに抱きつく。

ラント「っ…A…!? ///」

A「……もう少し……このままでいたい……///」

ラント「…A…///」

再びAを抱きしめるラント。

A《やっぱり私、会長の事……》

2人はしばらく抱き合っていた…。