アイドルを目指す少女はYSP能力者4 【妖怪学園】 (ページ29)

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マタロウ「だから奴等って誰!?」

ジンペイ「よくわかんねぇけど、
絶対に渡さん!」

しかし…。

ゴロミ「～♪」

ゴロミは鼻歌を歌いながら

ラントに近付いていった…。

ジンペイ/マタロウ『ん…?』

ジンペイ「おい、何してる…?」

ゴロミ「こっちの方がイケメンだし♪」

YSPクラブ『ズコーーーッ!』

YSPクラブのメンバーは派手にコケた。

マタロウ「行っちゃダメーーー!」

マタロウはゴロミの尻尾を掴んで連れ戻すが…。

ゴロミ「いやぁ～! 好きぃ～!」

ゴロミは必死に抵抗する。

ポルカ「全く、何を考えているのやら…。
…A、わたくしに考えがありますの。
耳を貸しなさい?」

A「ポルカ……?」

ポルカはAにこっそり耳打ちする。

A「わかった……。
メラさん、すみません……」

Aはメラから離れる。

メラ「美月…?」

そしてゴロミに近付き…。

A「……そう……だよね……。
会長はかっこよくて頭も良くて運動神経も抜群で、
全てにおいて完璧なお方……。
そんな会長は、私にとっても憧れの存在……」

ラント「なっ…!」

Aの言葉にラントは一瞬動揺する。

A「生徒会長応援クラブが存在するぐらい、
会長は色んな人から人気があるんだもん……。
ゴロミちゃんがそっちに行きたくなる気持ちも
私にはわかるよ……」

Aは目に涙を溜め…。

A「それに引き換え、私は……。
ジンペイさん達のおかげで少しづつだけど、
人と話せるようになってはいる……。
それでもやっぱり、人前に立つと
今でも緊張して上がってしまうから……。
こんな私には、アイドルなんてやっぱり
無理なんじゃないかって今でも時々思うよ……」

フブキ「A…何言って…」

A「周りが言う程、私は可愛くないもん……。
私なんかと一緒に居ない方がいいよ……。
……いいよゴロミちゃん。
……会長の所に行っても……。
ごめんねゴロミちゃん……本当にごめんねっ……!」

Aは抑えきれずにその場に座り込んで

泣いてしまう。