078.敵に塩をおくる ページ31
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たまたま鉢合わせたあやさんから逃れられず、2人でレトさんちにやってきた。さすがのコミュ力というか、あやさんはレトさんの壁にも臆せず話しかけていてすごい。
暫くしてお手洗いに立ったあやさんを見送ると、レトさんは大きく溜息をついた。
「……お前さあ」
「ごめん、断りきれなくて……」
「まあいいけど……何、いきなり会いたいなんて」
「……」
私はアルコールで溶かされた脳を働かせながら「……振られちゃった」と答える。口にするだけでしんどい。
「え」と絶句するレトさんに、私は「私にはキヨくんよりいい人がいるからって」と苦笑しながら言った。
「遂には、レトさんとかどうなのって言われたの」
「……」
「変な振り方やめてほしいよね、ほんと」
「意味わかんない！」と開き直りつつお酒をグラスに入れながら、レトさんの方を見ると、レトさんは困ったように黙り込んで不味そうにほろ酔いを飲んだ。
「え、ぶっちゃけどうなの？レトさんは」とあやさんが戻ってきた。私達の話を聞いていたらしく、「ごめーん聞かせてもらっちゃった」と上機嫌だ。
「えっ……どこから」
「振られた云々のとこから」
「……」
「そんな絶望みたいな顔しないでも、私だってこないだキヨに振られてるし」
「え」
「まあまだ諦めてはいないけどさ」
私が振られてしまったなんて、敵に塩を送るようだから、あやさんがいる場では言いたくなかったのだけど、まさかのカミングアウトにほっと胸を撫で下ろす。
あやさんは「んで、ぶっちゃけどうなの？」と楽しそうに私たちに尋ねた。
「レトさんとAちゃんだって、キヨに負けないくらい長いこと一緒にやってるじゃない？」
「……まあ」
「お互い意識したりしないの？お似合いだと思うけど」
「……」
あやさんの言葉に、レトさんと数秒見つめ合う。
考えたことがなかったわけじゃない。視聴者の子からよく「レトさんと付き合ってるの？」とか「お似合いだ」とか言われることもあったから。でも、レトさんは口を開けば憎まれ口だったし、そんなの現実味がないと思って全く取り合っていなかった。
今回もきっとまた、「願い下げだわ」なんて笑って返すのだろう。
「……」
「……俺がこいつの事どう思ってようが、あやちゃんには関係ないでしょ」
まさかの返答にレトさんの方を思わず見つめると、レトさんの顔はアルコールで真っ赤。私の視線に気づくと、「なに」と不機嫌そうに声を出した。
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parumu(プロフ) - なみのさん» こちらにもありがとうございます！読みやすさとそれっぽさ（？）を意識しているので嬉しいです！笑 これからもよろしくお願いします！ (12月24日 8時) (
レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - 夜さん» 長い文章を読んでいただき本当にありがとうございます、、、！頑張ります！ (12月24日 8時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - さいっっっこうじゃないですか！文章も分かりやすくて最高です！！(二回目) (12月19日 21時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 最初から読んでいます。本当に最高です。文才もあり羨ましいです！応援しています！ (12月9日 11時) (レス) id: b9a823def9 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - りんごさん» 読んで頂きありがとうございます💕！🦀さんの声を脳内再生しながら、🦀さんならどうするかなと想像しながらリアルを追求して書いてるので嬉しいです🥲！ (12月2日 3時) (レス) @page49 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：parumu | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/parumu_u_62
作成日時：2022年6月23日 22時
