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雄英入試当日。
緊張しながら雄英高校の門の前に呆然と立っていると、「おはよう！」と後ろから声がして振り返る。
「出久くん！おはよう！........ってなんか、疲れてない？」
「ぎりぎりになっちゃったから走ってきたんだ」
「間に合ってよかった...」と一息つく出久くんに、緊張していた気持ちが少しほぐれて思わず頬を緩ませる。
この半年、出久くんは私にも極秘で特訓をしていたらしく、優しくて大好きだった彼に、逞しくて頼れる感じがプラスされて正直話す度にドキドキしてしまっている。
「頑張ろうね、出久くん！」
「うん...！」
「どけデク」
振り返るとそこにいたのはかっちゃんで、「俺の前に立つな殺すぞ」といつもの眼力で出久くんのことを睨みつける。
「てめぇも邪魔だ」と私のことも一瞥してくる。
なんだかこの怒りに満ちた目で睨まれるのは久しぶりだ。
機嫌悪いんかなかっちゃん。
「お、おおおはよう！頑張ろうねお互い...！」
きょどる出久くんをスルーしてスタスタと歩いていく。
あのヘドロのヴィランに襲われた日以来、かっちゃんは出久くんに妙に突っかかるのを辞めた。
仲良くなった訳では無いけれど、なにかと目の敵にしていた出久くんに必要以上にかかわるのをやめていた。
ほっと息をつく出久くん。
「よし！僕らも行こう！」
「うん！」
2人で気合を入れて改めて歩き出す。
すると、目の前で出久くんが自分の足にひっかかってこけかける。「あ」と声を上げる暇もなく、倒れていく出久くんの身体は、途中で空中にぴたっと止まった。
止まった？
「大丈夫？」
出久くんに声をかけたのは、ふわふわした雰囲気の可愛らしい女の子だった。
その子は浮かぶ出久くんを元の状態に戻すと、「私の個性！ごめんね勝手に！でも、転んじゃったら縁起悪いもんね」とニコニコ笑った。
「緊張するよねー」
「え、あ、あの！」
見惚れる私の横で、言葉にならない声を上げている出久くんを見る。
分かりやすくほっぺを赤く染めて慌てている。
「お互いがんばろう！それじゃ！」
立ち去る女の子を見つめて嬉しそうにしている出久くん。
ぽけーっとする出久くんのリュックをぽかっと殴ると、すたすたと歩き始める。
「...え、ちょ、Aちゃん！？」
「...浮かれてまた転んでも知らないからね」
「え、お、怒ってる！？Aちゃん！？」
「怒ってません！」
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parumu(プロフ) - だいずさん» ありがとうございます。直しておきます。 (2020年11月9日 21時) (
レス) id: eb2da74267 (このIDを非表示/違反報告)
だいず(プロフ) - みねたの漢字は峰田ではないでしょうか？ (2020年11月9日 20時) (レス) id: 341db306ca (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ゆっくりにはなりますが更新頑張りますので宜しくお願いします！ (2020年9月21日 19時) (レス) id: eb2da74267 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 一気読みさせていただきました！続編も楽しみに読ませていただきます！更新頑張ってください！ (2020年9月14日 2時) (レス) id: 99a13ff01b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - 鳳＊さん» コメントありがとうございます！わかります・・・岡本信彦さんがやることでもっともっとかっちゃんの良さ出てますよね、、更新頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: 583168fb08 (このIDを非表示/違反報告)
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