15. ページ16
.
あの日から毎日かっちゃんに叩き起されて早朝ランニング。からの学校。
学校が終わり次第ノルマとして提示された筋トレと参考書を解かさせられている。
体力的にも精神的にも追い詰められて、割としんどくて今にも辞めたい。
かっちゃんは教え方も上手いし毎日起こしてくれる点でマメだと思うけれど、なにより鬼教官だ。
「出久くーん...」
それでもなんとか続いているのは、出久くんも特訓を頑張りっている感じだからだ。
出久くんも毎日眠そうな顔をして授業を受けていて、それに、どんどん体に筋肉がついてるのが制服越しに見てもわかるくらいだ。
いや、私が見すぎなのかもしれないけど。
「Aちゃん、どうしたの？」
「出久くん、この参考書のこの問題わかんなくて........」
「あぁ、ここはね」
「A！！！！」
「ひぃっ」
私の癒しの時間。
出久くんに勉強を教えてもらう時間。
でもそこで響いたのは、かっちゃんが私の名前を呼ぶ声で、「ちょっとツラ貸せや」と言っている。
「あ、いや、今参考書を...」
「........あ？」
「........」
「........おい」
「はい........」
様子を伺うように私の顔を見てくる彼に、「大丈夫」とへらへら笑えば、
「...答え、わかるように書いとくね」と出久くんは私のノートを受け取って笑う。神様だ。出久くん。
「さっさと来いやぁ！」と叫ぶかっちゃんに「はい！！」と返事をすると駆け出した。
「お前今からここで腕立て伏せしろ」
体育館用具室まで来ると、かっちゃんは跳び箱の上にあぐらをかき、私にマットの上で腕立て伏せをするように指示をした。
意味のわからない要望だけど、かっちゃんのことだから何か考えがあるんだろうし。
うぐぐと唸りながら腕立て伏せを始める。
「...おわりぃっ！」
「....今日から腕立て腹筋スクワット今の倍やれ」
「...嘘でしょ」
「やれっつったらやるんだよ雑魚がぁ！」
「は、はい！」
今でさえぎりぎりなのに…と、半泣きで返事をすると、
「あと」と言葉を続ける。
「雄英の試験、模擬戦闘もあるらしい」
「....うん」
「お前の個性、攻撃力ゼロだもんなぁ昔から」
神妙な面持ちの私とは対照的に、かっちゃんはわたしをバカにしたようにへっと笑う。
そして一変。ギロっと私を睨みつけると、さけんだ。
「なんか対策考えろや能天気野郎が！」
「は、はい！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 538人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
parumu(プロフ) - だいずさん» ありがとうございます。直しておきます。 (2020年11月9日 21時) (
レス) id: eb2da74267 (このIDを非表示/違反報告)
だいず(プロフ) - みねたの漢字は峰田ではないでしょうか？ (2020年11月9日 20時) (レス) id: 341db306ca (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ゆっくりにはなりますが更新頑張りますので宜しくお願いします！ (2020年9月21日 19時) (レス) id: eb2da74267 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 一気読みさせていただきました！続編も楽しみに読ませていただきます！更新頑張ってください！ (2020年9月14日 2時) (レス) id: 99a13ff01b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - 鳳＊さん» コメントありがとうございます！わかります・・・岡本信彦さんがやることでもっともっとかっちゃんの良さ出てますよね、、更新頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: 583168fb08 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
