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「あ、あの、ヒーローたちなんで助けないんですか！？」
息もまともに出来ていないであろうかっちゃんの様子を見て、さっと血の気が引く。
「あのヴィランに有効な個性のヒーローが居ないんだよ」
「........そ、そんな」
「下手に攻撃すると、あの子も危ないからね」
かっちゃん。
苦しいはずなのに、かっちゃんは爆破の個性を使って飲み込まれないように抵抗している。
「ほかのヒーローは来ないんですか！？」
「...オールマイトを見たって噂、聞いたんだけどね」
みんなが、オールマイトへの不信感でざわついているけれど、
そんな間にもかっちゃんは個性を使いながらヘドロのヴィランの中で必死にもがいている。
かっちゃんが死んじゃう。
わかってるはずなのに、足が動かない。
今私が出ていってなにができる？
わたしは攻撃力ゼロだ。出ていっても、要救助者を増やすだけなんじゃないのか。
「くっそ！離せやぁっ...」
かっちゃんの声が耳に響いてまた顔を上げる。
目の前の傷ついてる人を手が届く限り全員助けたいなんて、何様のつもりだったんだ。
震える足を拳で叩きながら必死に頭を回転させる。
私に出来ることは、回復させること。
手だけでも掴むことが出来れば、応援が現れるまでかっちゃんが耐える負担が少しでも軽くなるかも。
「なにしてるんだ！」
周りの人の声に顔を上げると、出久くんがかっちゃんの方に駆け出してる姿が見える。
出久くんは、ヘドロのヴィランに飛びつくと、かっちゃんを助けだそうと必死にヘドロをかきわける。
出久くんの投げたリュックの中身がヴィランの目にあたってかっちゃんを覆っていたヘドロが少し解けた。
「かっちゃん！！！！」
「なんでデクもお前まで......っ..」
策なんてなにもない。
私にはまだ、誰にも心配かけずに助けられる力なんてない。
だけど、目の前で死にそうなかっちゃんを、見捨てるなんてできない。
「君が！助けを求める顔をしてたからだろ！」
「かっちゃん！手！つかんで！」
かっちゃんの手のひらに触れて、無理矢理握りしめたとき聞こえてきた出久くんの言葉に、私が飛び出したのはきっと間違いじゃなかったと思えた。
(かっちゃんを助けられるように、少しでも時間を稼ぐ！)
かっちゃんはまたヘドロに体を覆われたけれど、私とかっちゃんの手はヘドロの中で繋がれていて、私はぎゅうっと握りしめて個性を使う。
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parumu(プロフ) - だいずさん» ありがとうございます。直しておきます。 (2020年11月9日 21時) (
レス) id: eb2da74267 (このIDを非表示/違反報告)
だいず(プロフ) - みねたの漢字は峰田ではないでしょうか？ (2020年11月9日 20時) (レス) id: 341db306ca (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ゆっくりにはなりますが更新頑張りますので宜しくお願いします！ (2020年9月21日 19時) (レス) id: eb2da74267 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 一気読みさせていただきました！続編も楽しみに読ませていただきます！更新頑張ってください！ (2020年9月14日 2時) (レス) id: 99a13ff01b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - 鳳＊さん» コメントありがとうございます！わかります・・・岡本信彦さんがやることでもっともっとかっちゃんの良さ出てますよね、、更新頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: 583168fb08 (このIDを非表示/違反報告)
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