Am I happy?__HW

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▽






『……A、入って』







・







ドアを開けた颯に、抱きつかれることもなく、


なぜか嬉しそうな顔をして、


リビングまで案内される。







・








「…ど、したの？」







『んー』








・







私を呼び出すときはいつも、

菜々と上手くいかなかった時で、

不機嫌なのが常なのに。






こんなにご機嫌な颯は久しぶりで、

少しだけ嬉しくなる。






ひょっとしたら、もう菜々とは会ってないのかな…






思わずニヤついたのに、







・





『ねぇ、聞いて

菜々ちゃんがさ、想太くん好きじゃないんだって！』






「………え？」






『想太くんが彼女と結婚する気だってわかったのに、そんなにショックじゃないのは、颯くんのおかげかも

って言われたの』







・







叶うはずない、なんてわかってたはずなのに






・






『どう思う？やっぱり弱みに付け込むのはダメかな？』






「………どっちでもいいんじゃない




帰るね」






『お、そっか、急に呼び出してごめん

これだけ、Aに報告したくて』







「…じゃあ」







・








急いで出たから、きっとこの涙は颯にばれてない、









本当は気づいて欲しかった…なんてわがまま、


もし颯がきいてくれるなら、



今こんなことになってるはずない。

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