美人、優しいメンチさん? ページ9
二次試験の前半は美食ハンターの一人である優しそうな大きな男性、ブハラさんが豚の丸焼きを作らせた。
そして後半。
もう一人の美食ハンターのメンチさんがなんと、寿司を作ることを指示する。
皆聞きなれない名前に頭を捻らせている。無理もないだろう。ジャポンという小さな島国の民族料理だもの。
幸い私は以前本で読んだことがあったから大方の作り方は覚えている。
ゴンやヒソカさん達にも作り方を教えたかったが反則になってしまうのでやめておいた。
そこでこそこそと川へ魚を釣りに行き、再びこそこそと戻り、調理をして彼女の前に出す。
「お!早かったわねー、どれどれ…」
彼女はわくわくした様子で蓋を開けると、中の寿司を口に運ぶ。逸物の不安を抱えつつ、彼女の反応を待った。
すると彼女は大きな目をさらに見開く。
「美味しいわ…シャリが温か過ぎず、でも冷た過ぎず丁度いいわ。そして魚のさばき方も完璧よ!貴方名前は?!」
物凄い早口。
少々頬を紅潮させていて、それが美人に拍車を掛けている。
「えっと…Aっていいます。お口に合ったようで何よりです!」
笑顔でそう告げると突然ガバッと抱きつかれた。
「Aっていうのね!可愛いわ、ねぇ友達になってよ!」
目をキラキラさせてそう言う彼女はどこかあどけなさもあり、可愛らしい。
「はい、よろこんで!あ、他の方が待ってらっしゃるようなので一旦離れますね!」
私の後ろにはたくさんの人が並んでいたのでここにいると迷惑になってしまう。
「そうね…じゃ、残念だけどブハラの隣に座ってて!後でゆっくりお話しましょ!」
名残惜しそうに彼女はそう言って、試験を再開させた。
…その後の彼女の表情には、私と話していたときのような、無邪気で可愛らしいものは無くなっていた。
変わりに般若のような形相でことごとくレオリオやクラピカの寿司のようなものをこきおろしていた。
「食えるか!!」
「気色悪いわ!!」
その様子を見ていて、少々いたたまれなくなってしまった。
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可愛いちむちむぶぅLove(プロフ) - ミルクティーさん» 頑張ってください!!応援してます! (2019年11月22日 16時) (レス) id: 214c276130 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - 可愛いちむちむぶぅLoveさん» ありがとうございます!!そう仰って頂けるのはとても嬉しいです!これからも更新頑張ります!! (2019年11月22日 16時) (レス) id: 1a41e6e484 (このIDを非表示/違反報告)
可愛いちむちむぶぅLove(プロフ) - 見ました!!とても話の展開がとても面白くて、見てて楽しいです!! (2019年11月22日 15時) (レス) id: 214c276130 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - ミルクティーさん» 話の展開どうなるかワクワクします!まってます! (2019年11月19日 22時) (レス) id: db14efe7b6 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - お気に入り登録ありがとうございます!更新も頑張りますね!興奮させるようなヒソカを書くことができて光栄です!次回ヒソカが重要な役割だったりするので楽しみにしていてください! (2019年11月19日 7時) (レス) id: 1a41e6e484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクティー | 作成日時:2019年10月30日 7時