可愛いゴンと狼さん? ページ8
少し経ってからゴン達と合流し、ヒソカさんと何があったのかを聞いた。
「へええ、そんなことが…」
「そうなんだ。怖かったけど、頑張ったよ!」
そう言ってえへへと笑うゴンの頭を優しく撫でる。
なんでもレオリオは気絶させられ、クラピカが戦闘体制に入ったところにゴンが駆けつけたそうだ。
やはり殺されなかった。
ほっとしつつもレオリオには守ってあげられなかったことへの自責の念が私を襲う。
せめてこれだけでもとレオリオの傷の手当てをする。傷は浅いから心配ないだろう。
手当が終わるとゴンに向き直り、目線を合わせる。
「ゴン、危険だったら無茶はしないこと。ヒソカはまだしも、ただの戦闘狂のような奴なら一溜りもないの。だからまずは自分を大切に、ね?」
彼はばつが悪そうに下を向く。
「…ごめん」
「いいの。でも貴方は絶対に強くなるわ。その決断力は長所でもあるの。でも、本当に体を大切にしてね」
そう言ってぎゅっと抱き締める。私の背が低いからか、彼が12歳とはとても思えない。
不意に後ろからぐいっと服の裾を引っ張られ、それと同時に頭の上に手を置かれる。思わず振り向くと、拗ねたような表情のキルアとクラピカが立っていた。
「Aはどうしてゴンばっか構うんだよ」
キルアに大きな目で見つめられる。
とっさにゴンから手を話すと今度はクラピカが私の頬へ手を添えた。
それに驚いて目を見張ると耳元で囁かれた。少し掠れた美しい声だった。
「そうだぞ。それにあんなに優しくレオリオの手当てをして…私だって頑張ったんだ。少し位は褒めてくれたっていいだろう?」
何何何何。くすぐったいし、これは少々困る…!
「ちょっと!Aが困ってるじゃん!!」
そう言ってゴンが私と彼らを引き離してくれた。
「なっ…邪魔すんなよゴン!」
「そうだぞ。せっかくいいところだったのに…」
「いやお前もサラッと俺の邪魔すんな!」
どうしよう、一次試験の時といい何でこのようなことになるのか。私は一人彼らが騒いでいる様子を混乱しつつも遠巻きで眺めていると、レオリオが目を覚ました。
「ん〜」
「あ、レオリオ!大丈夫?」
慌て駆け寄るが彼はあのときの記憶が無いようできょとんとしていた。
教えないほうがよさそう。
皆の方を見ると、同じことを考えていたようなので、黙っておくことにした。
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可愛いちむちむぶぅLove(プロフ) - ミルクティーさん» 頑張ってください!!応援してます! (2019年11月22日 16時) (レス) id: 214c276130 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - 可愛いちむちむぶぅLoveさん» ありがとうございます!!そう仰って頂けるのはとても嬉しいです!これからも更新頑張ります!! (2019年11月22日 16時) (レス) id: 1a41e6e484 (このIDを非表示/違反報告)
可愛いちむちむぶぅLove(プロフ) - 見ました!!とても話の展開がとても面白くて、見てて楽しいです!! (2019年11月22日 15時) (レス) id: 214c276130 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - ミルクティーさん» 話の展開どうなるかワクワクします!まってます! (2019年11月19日 22時) (レス) id: db14efe7b6 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - お気に入り登録ありがとうございます!更新も頑張りますね!興奮させるようなヒソカを書くことができて光栄です!次回ヒソカが重要な役割だったりするので楽しみにしていてください! (2019年11月19日 7時) (レス) id: 1a41e6e484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクティー | 作成日時:2019年10月30日 7時