ただ一人を慕う愛され少女【H×H】

実は可愛いヒソカさん？ ページ6

再び一人で黙々と走っていると突然横から声を掛けられる。

「やあ♦」

「わぁ、ヒソカさん！」

彼は私の驚く様子を見てふふふと笑ったが、急に神妙な顔つきになった。

「さっき銀髪の彼と話していただろう？」

「はい、話してましたけど…」

それがなにか、と首を傾げると、何とも歯切れの悪い様子で話し始めた。

「いや...ボクのこと、大切な友達…と言っていただろう？自分で言うのもなんだけど、ボクのこと気持ち悪いとか…怖いとか思わないのかい？」

もじもじしながら語尾をごにょごにょと話す様子がいつもの彼とは少し違う。それがなんだか可愛らしく見えて思わず笑ってしまった。

「なっ...ボクは真剣なんだよ♦」

「ごめんなさい、だっていつも堂々としている貴方らしくなくって…私は初めてお会いしたときから気持ち悪いなんて思っていませんよ。そこら辺の下衆とは違う..上手く言えないけど良くも悪くも楽しみたい、自由な人なんですよね。私は好きですよ、ヒソカさんのそういうところ。」

そう言って笑顔で彼の顔を覗き込むとばっと顔を背けられてしまった。

「そんなこと言ってくれたのは君が初めてだよ♦まったく...君は本当におかしな子だねぇ...♣そうやってどんどんボクを本気にしていくんだ...」

本気…戦いたいということだろうかと考えながら見ると、彼は耳まで真っ赤になっていた。こんな表情は珍しい気がする。

その様子を見ていると自然と口元に笑みが浮かんでくる。

「何が可笑しいんだい！本当に君って子は...♦」

そう言うと軽くじとっと睨まれる。

それからばつの悪そうな顔で、小さな声で呟いた。


「でも、ありがと♠」

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