【ツイステ】気まぐれフィロソフィー (ページ29)

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水泳練習ページ29

「いいですか?まずは水中で長く呼吸できることが重要です。」
「はい、先生!どれくらいだと良いですか!」
「先ずは10秒ほどで行きましょう。次第に長くしていき、1分近く出来れば上出来です。」
「え?陸の人って1分しか呼吸できないの?」
「フロイド。呼吸の仕方が違うのでそれでも長い方です。」
「では、始め!」

彼女が体ごと水中に沈め、出てきたのは20秒後だった。
意外にも高記録にアズールがすごく喜んでいた。
ジェイドと一緒に拍手を送るとキラキラした顔で、そしてすっげえ眩しい笑顔でこっちを見るものだから心臓に悪い。
彼女が可愛すぎて困ってしまう。

水中呼吸練習も程々に、泳ぐ練習に入ろうとした時だった。
彼女の顔が固まり、動かなくなったのを見て三人で首を傾げる。

「どうしたの～?ルリハタちゃん」
「植物達が言ってる…。店の中で喧嘩して怪我してる人が居るって…」
「はぁ、誰だ。フロイド以外でそんな事をする奴は…」
「アズール酷くない?俺最近そんなことしてないのに～」
「とにかく行ってみましょう。Aさんはここに居てください。フロイド、あなたもです。その姿のままで出れないでしょう?」
「わかった～。じゃあ、泳ぐ練習は俺としよ～?」
「はい、お願いします!フロイドさん」

アズールとジェイドが足早と去っていったのを見送り、ルリハタちゃんと泳ぎの練習に入る。
ルリハタちゃんの手を掴みゆっくりと進んでいく。
その間ルリハタちゃんは息継ぎの練習。なんだか必死そうなその息継ぎも可愛く見える。
これなら早い所海の方で練習できそう。
一度休憩にし、彼女を陸の上にあげるとお礼を言われる。

「ルリハタちゃんはさ～、泳げるようになったら何したいの～?」
「そうですね…。海の中の世界が見たいです。」
「1分も呼吸できないのに～?」
「う、それを言われるとあれですが…、でも、海の中ってキラキラしててとっても素敵だって本で見たんです。どうしても見てみたいんです。」
「…そっか。わかった〜!一緒に頑張ろうね〜?」
「はい!」

海の底は暗くあまり日が差さない所だ。だけど勿論いい所もあるし、彼女が言うキラキラした所もある。
恐らくそこの事を言っているのであろう彼女に笑顔で応える。
今思えばまさか陸の人間と番になるとは思わなかったな。
仰向けで休んでいる彼女を微笑ましく見ていると休憩終わり、と言いながら起き上がる彼女。
練習再開をしてその日は日が沈むまでひたすら練習をした。