【M!LK】居眠りホームズとスマホ刑事の事件簿上 (ページ39)

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6通話目⑤ ページ39

山中「なんだお前かよ…驚かすなよ…！」

宮世「そ、そんなこと言われても、普通に入ってきて普通に声かけただけじゃん…」

僕らは資料室の片隅にあったデスクに腰かけて、今しがた見つけた事件の資料を広げた。

宮世「何の資料？」

山中「今追ってる米沢慶介(仮)の資料だよ。この事件を調べれば、今回の殺人事件の事や、佐野先輩の過去がわかるかもしれない」

宮世「佐野先輩？あのスマホ刑事？えぇ…。電話の相手の次は過去って…どんだけその先輩のこと好きなんだよ」

そう言われ、僕は少しムカッと来た。

山中「そんなんじゃない！先輩が自分で何もしゃべってくれないから俺がこうやって調べる羽目になるんだよ！」

一体、僕はムキになって、何を言っているのだろうか。
宮世も苦笑いを浮かべているし。

宮世「ま、でも事件のことを調べるのは良いことかも。俺もその事件は覚えているし」

そうなのだ。
ネットでこの事件の記事を読んだときに、僕も思い出した。
警察学校の頃に、世間で話題になっていた事件だ。
そして、僕はその資料をすべて読み終え、背もたれに体を預けて天井を見上げた。

そういうことか…。

なんとなく、ほんの少しだけ、モヤモヤが晴れた気がした。

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