【M!LK】居眠りホームズとスマホ刑事の事件簿上 (ページ38)

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6通話目④ ページ38

署に戻ると、数人のメンバーが戻ってきていたが、どれも収穫なしといった感じだ。
一体、米沢慶介(仮)とはだれなのか。
かすかに脳裏に聞き覚えがある気がするのだ。
僕の中の探究心が、めらめらと燃え上がってきた。
米沢(仮)のことだけじゃない。
彼を調べれば、佐野先輩の過去についても、もしかしたら何かわかるかもしれない。
そう思うと、僕はいてもたってもいられなくなり、自分の席のパソコンを立ち上げ、検索ボックスに米沢の名前を打ち込んだ。
すると、ネットにある事件の記事が載っていた。
僕はそれをクリックする。
事件の簡単な全容が載っていた。
僕は食い入るようにその記事をすべて読み終え、すぐさま資料室へと向かった。
資料室には、これまでの事件の報告書や鑑定結果などが事件別に保管されている。
僕はそのすべての棚からある事件の資料を探し始めた。
もちろん、さっき見た記事の事件の資料だ。

山中「あった…！」

僕は胸が躍った。
この事件、これがわかれば、これまでのもやもやとした何かがはっきりするような気がした。

「こんなとこで何してるの？」

すると、僕の真後ろで声がして、僕は年甲斐もなく悲鳴を上げて飛び上がってしまった。

「うわああ！！そんなにびっくりしなくても！！」

その声の主も同じように、僕の声でびっくりして飛び上がっていた。
僕は振り返ってその声の主を確認すると、そこにいたのは総務課で僕の同期の宮世琉弥であった。