3通話目�� ページ17
山中「わかりましたよ…。じゃあ話だけ、聞いてもらえます？もちろん、相談は無料でさせてくださいよ？」
曽野「あ、ありがとうございます！神様仏様！」
んな大げさな…。
「ちっ！！！」
それに比べてなんだあのホームズは…。
人に聞こえるようなバカでかい舌打ちしやがって。
聞いてた通り、人としては最悪だな。
曽野「じゃあ、気を取り直して。依頼内容をお願いします」
山中「はい、実は、ある人の素行調査をお願いしたいんです」
曽野「なるほど、で、どのレベルまでの素行を？」
山中「その人、僕の先輩なんですが、彼、いつも誰かと電話をしているんです。その相手が誰なのか、調べてほしいんです」
曽野「ほうほう。浮気調査ということでしょうか？」
山中「…は？」
曽野「お客さんの彼氏さんの浮気相手を調べればいいという話でしょうか？」
ん？
お客さんの彼氏さん？
この子は一体何を勘違いしてるんだ？！
山中「違います！誰があんなずぼら人間彼氏にするか！そもそも男になんか興味ありませんよ！そうじゃなくって、先輩は誰かと電話すると、まるで人が変わったように頭が冴えて、なんというか、とにかく、電話の相手を調べてくれればそれでいいんですよ！」
曽野「そうですか、それじゃあ、そのあなたの先輩がいつも電話している相手を特定すればいいというご依頼でお間違えないでしょうか？」
山中「はい。まぁ」
曽野「その人の写真は今お持ちですか？」
山中「ええ、一応」
僕はスマホを取り出して、カメラロールを開いた。
昨日こっそり撮っておいた寝ぐせ爆発の写真で良いだろう。
山中「これです」
曽野「ほうほう。お泊りデートの後ですか？」
山中「だから違うっつってんだよ！」
曽野「冗談ですよ！」
冗談に聞こえない。
はぁ、本当に大丈夫なのか…こいつら…。
やっぱり自分で調べたほうが良かったんじゃないのかな…。
宮世のやつ、こんなとこ紹介しやがって、絶対ぶんなぐって特上寿司奢らせてやるからな…。
曽野「まぁ、板垣所長に任せておけば、明日には解決します。安心してください」
安心できるわけない。
というか、明日もこんなとこ来ないよ。
「警察官が警察官のことを調べてる時って、ろくなことないんだよね〜」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：milkssss | 作成日時：2019年6月30日 15時
