【ナルト】カッコつけてる忍ですが実は怖がりです【男主】 (ページ37)

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哀しい気持ちページ37

口から吐きだされるのは
氷を纏った風

その風は竜巻のように
絡み合い的確に俺達を狙ってくる

そしてその中央にいるのは

『…あれは…… 今回は随分と面倒な任務な事だ……』

「気を抜くなっ奴の力は……っ！！」

そこから仲間の声は聞こえて来ない

だが助けに行ける程俺に余裕がなかった

自分の情けなさと後悔

俺は小さく舌打ちをすると
前を向き隊員に呼び掛ける

『……封印するのに時間は

最低でも三分は掛かっちまう

足止め出来るかっ！？』

小隊の半分は大怪我により
戦闘不能だ

残る隊長に俺は聞いた

「分かってるっ！！【土遁・黄泉沼】」

隊長が術を発動したと同時に
中央にいた“何か“がゆっくりと辺りに沈んでいく

『……中途半端ですけど』

「ﾊｱ……うるさいぞ…ﾊｱ A」

無理もない

術の発動回数からチャクラのほぼ
全てを消費している

『……さぁて、始めますか』

俺はそう言い霧で覆われはっきり
していなかった“何か“に触れた

『！？』

一瞬ﾋﾞﾘｯと電気のように痺れたかと思うと次の瞬間声が聞こえた

“……何故我が
嫌われねばならぬのだ…………？“

そう聞こえた時胸が締め付けられるように苦しかった

純粋なその想いに

俺は何かを感じた……

孤独

哀しみ

怒り

憎しみ

これだけの感情の中に

けして暖かい気持ちが無いのが

可愛そうだったんだ……。