【ナルト】カッコつけてる忍ですが実は怖がりです【男主】 (ページ3)

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任務ページ3

……もう、いい、から……

最後まで俺から目を話さず
ずっと微笑みながら言ったあの時の
あいつの表情が忘れられなかった

“忍に死は付き物の“

いつも隣には死がある

分かってるつもりだ

そんな事……

……だけど

じゃあ何で俺は強くなった？

死なせたく無かった

失いたく無かったんだ

俺の仲間をみんなを

ただそれだけだった

俺が強くなった理由は
アイツらを守るため

その者達を亡くしてしまった俺は
どうすればいい

守れなかった悔しさと情けなさ

この二つの感情が俺の心を揺さぶる

俺じゃ何も守れや＿＿「よ、なにしてるんだ、こんな山奥で」

ポンと肩に手を置かれハッとする

この至近距離で気配を察知出来なかった

相当の忍もしくは俺が鈍ったか

『……何のようだ

カカシ』

だが声ですぐに分かる

声の主はコピー忍者と他国に知れ渡る程の優秀な忍

はたけカカシ

「まぁね、ちょっと三代目か＿＿」

その言葉を聞いた瞬間
嫌な予感がして俺は刀をカカシの方に振った

パシッ

だがあっさりと手首を
片手で押さえられてしまう

『……っ』

「まぁそう焦るな

単刀直入に言うと任務だ

心配だったが
やる気あるみたいで感心感心

Bランク任務、内容は他の国の大金持ちのお嬢様の護衛だ

準備ができ次第火影様の所へ印を取りに行け」

『俺は引き受けるなんて言ってねーだろがっ！

んな任務お前がやればいいだろっ！』

そう叫ぶとアイツは
しばらく考えて

「んー俺はこの後あいつらの任務に付かなきゃならないからなぁ

あ、でも鈍った体のお前には
こんな大事な任務任せられないか」

そう言って俺の手を離す

『……』

「仕方ない、俺が」

『カカシ、三代目に言っとけ
これで最後だとな……！！』

俺がそう言って立ち上がると
カカシは「そう？じゃあ俺はこれで」

といって目の前から姿を消す

カカシが姿を消してからハッとする

何か引き受けちまってる！！？

『……あいつの口の上手さには毎回引っ掛かるなぁ、俺』

情けないが本当の事だ

相手を刺激しながらも
逃げ道を用意しておく

だからこそ
俺は選べあいつへの怒りが無かった

恨まれる事なく
相手を思うがまま操るあいつの言葉使い

(マスクで口隠している割りには
よく喋る……)

俺は刀を直し
背伸びする

『さぁて、とっとと終わらせて
商売でも初めっかな』

俺の声が辺りに響きわたる

風がいつになく
心地良かった気がした……。