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「ビーチ......本当にあった......」


数日前、チシヤにコソリと耳打ちするように囁かれたこと。


“俺と一緒に来る?ビーチへ。お姉さんなら歓迎してもらえるんじゃないかな。”


いろお○○会場でチシヤに聞いた話が嘘では無かったと証明された。


「シーサイドパラダイス......リゾート施設か?」


目の前の建物にはSEASIDE PARADISE TOKYOの文字。
その上から赤いスプレーでビーチと書かれている。
暗闇の世界に不釣り合いな無数の電飾が煌々と輝いている。


「チシヤさんの話では、ここに人が大勢いるそうですけど.....」

「......行ってみよう。」


そろり、敷地内に足を踏み入れた。


「!」


気配を察知し振り向く二人。
背後に現れた人影に気付いた瞬間、ずた袋のようなものを頭部に被せられ後ろ手に拘束される。


「いやぁっ!!」

「クソッ!」


そのまま両脇を抱えられ、建物内に連れ去られた。
抵抗も虚しくそのままズカズカと進んでいく。


「座れ。」


しばらく歩かされたのち、椅子に腰掛けるよう促された。
頭部のずた袋が外される。


「?!」

「な、に......?」


広い部屋、二人の前には腕を組み仁王立ちをした女性がいた。
かけていたサングラスを外すと不信感を顕にした表情でこちらを見つめてくる。


「あなた達、どうしてここに来たの?......目的は?」


視線が刺さる。
整った顔立ちゆえの、威圧するようなオーラを感じた。


「車を......見かけたので......」


女性の目を真っ直ぐ見据えて答えるA。
天龍が静かに頷く。


「............そう。初心者では、ないみたいね。」

「ええ。」


懐疑的な視線をやめた女性がこちらに近づく。
改めて二人の顔をじっと見て、呟いた。


「あなた......歌花A......じゃない?」


ぱっとAの表情が明るくなる。


「あ、はい。わたし達のこと、ご存知なんですね......」

「ご存知も何も......そっちは俳優の天龍倫也でしょ?」

「はい。俺らは舞台の真っ最中、ここに飛ばされてきたんです。」


話が通じたようだ。
安心して笑顔を見せるA。


ガチャ


女性が言葉を放とうとしたタイミングで、誰かが部屋に入ってきた。



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npng01(プロフ) - 初めまして。作者さんのお話にハマってしまいました。パスワードを教えていただきたいです☺︎ (4月28日 8時) (レス) id: c93a1c32d7 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 初めまして。チシヤが推しなので楽しく読ませて頂いてます!良ければパスワードを教えていただきたいです! (9月20日 17時) (レス) id: d73fb9ea10 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - このお話とても大好きです!良ければパスワード教えて頂けませんか(т-т) (7月15日 8時) (レス) id: 3340ef99aa (このIDを非表示/違反報告)
日笑(プロフ) - とても楽しく読ませて貰っています!ぜひパスワードを教えて頂きたいです!!これからも応援しています!! (2023年3月4日 21時) (レス) id: d4c1bf10fe (このIDを非表示/違反報告)
桃佳(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませていただいてます!宜しければパスワードを教えていただきたいです!よろしくお願いします! (2023年2月7日 0時) (レス) id: bb9872c217 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おこめ | 作成日時:2023年1月14日 9時

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