M!LKest -勇者M!LKの大冒険- 下 (ページ18)

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最終話ページ18

数か月後。

世界各地で暴れていた魔物たちは、魔王が倒されて以来、どこへ消えてしまったのか、その姿を見るものは誰もいなくなっていた。

そして、仁人たち勇者は、魔王打倒の後、それぞれの村や国に帰っていった。

仁人「はぁ、皆元気にしているだろうか」

仁人父「まぁ便りがないのは元気な印っていうだろ」

仁人「それも、そうだな！」

きっと、太智のことだから―

太智「俺の冒険もっと聴きたい？！」

村人「もう何百回も聴いたよ！」

太智「もっと聴きたいでしょ？！ねえ！ねえってばぁ！」

村人「このチケットやるからちょっと静かにしてくれ！！」

太智「本当に？！やったああ！！」

それから、舜太なら―

舜太「ボレーシュート！」

村人「うわ！舜太君のボール火出るから怖いねん！」

舜太「あれま、まだ力が抜けきらへんなぁ。ごめんごめん！」

村人「でもかっこいいからもっとやってや！」

舜太「よっしゃ！ほな行くで！！」

そして、瑞生は―

瑞生「皆、僕が留守中ちゃんと村を守ってくれたんだね」

村人「はい！今度は私たちが瑞生様をお守りしますよ！なんちゃって」

瑞生「ふふ、よろしくね」

琉弥はおそらく―

子供「琉弥せんせー！このお花は毒あるの？」

琉弥「これは毒ないよ！あっちの紫のやつが毒あるやつね！」

子供「ありがと、勇者のお医者さん！」

琉弥「えへへ！」

柔太朗だったら―

柔太朗「さて、この国の再建は骨が折れるな」

国民「柔太朗様！我々で、元の氷の国を取り戻しましょう！」

柔太朗「ありがとう皆、戻ってきてくれて！父上、母上、そして兵士の皆…。この国を必ず素晴らしい国に立て直して見せます…。だから、見守っていてください！」

最後に勇斗―

勇斗「はぁ～！風が気持ちいい～！」

お婆ちゃん「いい天気だね～。次は一体どこへ冒険に行くんだい？」

勇斗「そうだな～…次は―」

―

仁人は自分の右手の甲に煌く、勇者の印を見つめた。

皆の笑顔が、その印に浮かび上がって見えた気がした。

そして、雲一つない青空を見上げる。

この空も、勇者達の勝利を祝ってくれているような気がした。

仁人は、自分たちでつかみ取ったこの平和を噛みしめるように、笑顔で自分の右手を天高く掲げるのだった。

―

これは昔々のお話―

7人の、夢と希望と勇気にあふれた若き勇者の物語！

M!LKest -勇者M!LKの大冒険- 完！