M!LKest -勇者M!LKの大冒険- 上 (ページ22)

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第八話① ページ22

一方その頃、崩れた城内では―

柔太朗「皆、大丈夫か？」

仁人「あぁ…。助かった。ありがとう」

柔太朗が作り出した氷の壁によって、4人は守られていた。

柔太朗「この城は一本でも柱がなくなると、崩れ落ちる構造になってたんだ」

瑞生「それであの時、あの柱を砕いたんだね」

舜太「太智君！大丈夫？！」

太智「う、うぅん…」

太智も気を失っているが、無事の様だ。

仁人「私たちの攻撃は…、何一つ通用しなかった…。あれが魔王なのか…」

舜太「なんで、炎出やんかったんやろ…。今は出るのに…」

瑞生も崩れ落ちた水晶玉を、掴んでは地面にパラパラと落とすを繰り返す。

仁人、舜太、瑞生の3人は絶望に打ちひしがれていた。

柔太朗「落ち込んでいても仕方がない。俺はあいつを追う。お前たちはそこの倒れてる奴の面倒を診てやってくれ」

そう言うと、柔太朗は魔王が飛んでいった北の方向へと向かって行ってしまった。

舜太「行ってもうた…。俺らはこれから…どうするん…？」

仁人「…とにかく、太智が目覚めるのを待とう…」

瑞生「…」

こうして、3人は太智が目覚めるまでの間、自分たちも少し休むことにした。

大きな不安と恐怖を抱えたままで―。