セツナサノ ○A○RA○SHI○ (ページ38)

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いつかきっと。(終) ページ38

桜の蕾が膨らみ出した頃

一通のメールが届いた。

＜合格したよ！もうすぐアメリカに旅立ちます＞

いつでも連絡していいと連絡先を教えたお前から来た

最初で最後のメールだった。

お前の事が、好きだった。

旅立つお前に、一言だけ告げたくて

返信ボタンを押す。

＜おめでとう。出発はいつ?＞

空港のカフェで、窓の外を見つめているお前を見つけ

声をかける。

黒髪のショートカットは肩まで伸びて

見たこともない私服に大人の女を感じて

胸が締め付けられる。

「Jと一緒に過ごした時間は夢見たいだった」

そう言って搭乗ゲートへ向かうお前を引き止める。

…………

これからが夢をかなえに行くお前に

いいトシこいたオッさんが

好きだなんて言えるかよ。

「俺も、楽しかったよ。ありがとう」

2日後。

お前からのメール。

＜ちゃんと私が大人になったら、女として見て下さい＞

最後の最後まで賢いお前に

大人になれないのは俺の方だった。

＜いつかきっと。俺がお前を迎えに行くよ＞

返信ボタンを押した。

★ いつかきっと。 To Be continued......