セツナサノ ○A○RA○SHI○ (ページ30)

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いつかきっと。 J.matsumoto × 女子高生ページ30

撮影が予定より早く終わった今日は気分がいい。

人通りも少ない時間だから久々に歩いて帰宅しようと

路地の奥へ進み、角を右に曲がる。

それが

お前との出会い。

「…てっ………」

「すみません……！大丈……夫……？」

小学生かと思われるほど小柄なお前は

浮き足立っていた俺の勢いに

見事に吹っ飛ばされた。

黒のショートカット

白いブラウスに紺色のリボン

タータンチェックの赤いスカート

全国でも有名なエリート女子校の制服。

「ごめんね………どっかケガしてるとこ、ない？」

手を差し伸べて起こしてやると

「俺」という存在に気づく。

「こちらこそすみませ………って……え？………えぇ？」

謝りかけた時の清楚な雰囲気から一転

俺を見つめたチワワみたいなその目は

よりいっそうクリクリしていた。

「あのさ……騒ぎになると困るから、ケガしてないかどうか………」

「………あっりません……大丈夫ですから………すみませんでした!!」

言いかけた俺の手を振り払い

ものすごい勢いでお辞儀して

お前は足早に去って行った。