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修学旅行から帰ってきた俺は何度もあの雨の日のことを思い出していた。
雨に濡れた華奢なAが腕の中にいる状況で、潤んだ瞳で見つめられたら我慢なんてできなかった。前日マサイとイチャイチャしてたあの光景を思い出して、あの場でAのことめちゃくちゃにしてやりたくなった。
もういっそのことAのことは諦めた方がいいのかもしれない。
〜〜♪♪〜〜
スマホの着信がなった。キョウコか……
シ「もしもし？」
キョウコ「シルク？今シルクの家の近くの公園にいるんだけど……」
シ「おっまえ！またこんな暗い時間に！夜は危ないから俺を呼べって言ってるだろ？急いで行くから待ってろ！」
俺は返事も待たずに通話を切って、そこら辺の服引っ掛けて家を出た。
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シ「こんな時間に外出歩くなって何回言やいいんだよ！危ねえだろっ？」
俺は肩で息をしながら言う。
キョウコ「走って来てくれたんだ！ありがとう。知ってるでしょ？あたしが、合気道習ってたの。親もさ、こんなガサツな娘に合気道習わせなくても。Aみたいな可愛い子が習わないと意味ないよねー。」
シ「そういう問題じゃなくてさ、」
キョウコ「でも結局そういうことでしょ？シルクはあたしみたいなうるさくて一人でどこでも行っちゃうようなやつじゃなくて、Aみたいな女の子らしくて可愛い子がいいんでしょ？」
シ「俺さ、今まで自分から好きになって付き合ったことなくて。いつもこの調子だからすぐ女の子と仲良くなって、告られて、まぁいっかって付き合って。Aはちゃんと心の底から好きだって思えた。たぶん初恋なんだ。」
キョウコ「元カノを前によくそんなことが言えるね。まぁ、いつでも正直に話してくれるシルクが好きだったから。あたしから振ってあげる。もうシルクなんて好きじゃない。別れよう。」
シ「キョウコ、俺、お前と一緒にいれて楽しかった！」
キョウコ「もう帰って！あたし一人で帰れるから。」
シ「送ってくよ。」
キョウコ「帰って！………ごめん。次学校で会う時には普通にするから。」
シ「わかった。気をつけて帰れよ……」
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作者名：milkcrown | 作成日時：2018年12月18日 15時
