君は僕の太陽【fischer's】 (ページ35)

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Aside

今までは早く学校へ着くように家を出ていたけど、シルクとは隣の席だから二人で話さなくてもいいように、少し家を遅く出た。

キョウコ「おっはょー！珍しいねAちゃんがこんな時間にこんなとこ歩いてんの。」

『ちょっと寝坊しちゃって………』

モトキ「Aちゃんでもそんなことあるんだ。きょんちゃんなんていっつも俺が起こしにいかないと起きないもんね。」

『それでいつも一緒に来てたんだ。』

キョウコ「モトキが一緒に行きたいから迎えに来てるだけでしょ？」

モトキ「そうだねぇ。きょんちゃんのことほっとけないからねぇ。大好きだし。」

キョウコ「もぅ、また始まった！……付き合い長いから、今更恋愛感情なんて一切ないから！」

『そんなこと言いながらも毎日一緒に来てるよね？笑』

なんて3人で話しながら教室に入ると、キョウコちゃんは楽しそうに話しているシルクとンダホくんの方へと向かった。

キョウコ「なになに！？どっか行くの？私らも連れてけー！ね？A！」

『わ、私は用事あるから行けないかな？』

急に名前を呼ばれて慌ててしまった！今はみんなと遊びに行って、シルクと普通に話せる自信がない。

キョウコ「えー！せっかくテスト終わってヒャッハーなのにっ！一緒に行こうよ！」

モ「こらきょんちゃん。用事があるって言ってるんだから無理言わないの。それとも……俺がいるのに満足できないのかな？」

キョウコ「最近モトキずっとこんな感じなんだけど！どうしたらいいの〜っ！？」

モ「きょんちゃん？」

キョウコ「………モトキさんすみませんでした。」

モ「わかればいいんだよ。ﾆｺｯ」

ン・シ「キョ、キョウコ(ちゃん)を黙らせた！」

シ「じゃ、Aはまた今度一緒に行こうな！」

シルクが言いながら手をこちらに延ばしてくるのがわかった。私はとっさに後ろずさって避けてしまった。シルクがまんまるな目をしてこちらを見ている。

『あの、ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね。』

あたしは咄嗟に嘘をついてその場から逃げ出すように席を離れた。でも見てしまった。教室を出る間際、振り返ると彼の顔が悲しげに曇っていくのを。