雪の華Ⅱ (ページ10) - 小説/夢小説

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オドントグロッサム　６０ページ10

楽しかったクリスマスパーティーから１週間

今の彼女はほとんど眠っている

起きている時間のほうが短くなっている

ここ数日ずっとこの調子だった

氷帝のみんながお見舞いに来ても眠っている彼女を見る方が多くなっていた

彼は相変わらずずっとAの傍にいる

彼女の事を聞いて学校に行くなんてことはできなかった
彼女の隣で独学で勉強していた

それを知った氷帝の３年生は一緒に彼と勉強するようになっていた

テニスではライバルだった彼らは
たった１人の存在で心を許す関係にまでなっていたのだ

「あれ…私」

白石「おはようさん。って言ってももう夕方やけどな」

「そんなに眠っていたんだ。あれ？今日って何日？」

白石「１２月３１日やで」

「それじゃあ、もう眠れないね。もしまた寝てたら起こしてくれる？」

白石「無理しないって約束してくれるんやったら起こしたる」

「うん。私ねもうそろそろ限界だと思う」

悲しそうに笑う彼女の横顔は夕日に照らされて不謹慎にも綺麗だと思ってしまった

儚く、今にも消えてしまいそうな彼女の姿を確かめるように抱きしめた

白石「初日の出、綺麗な所行こな。今日は特別に外泊の許可出たんや」

跡部「今日は起きてるみたいだな」

「うん。さっき起きたばかりなんだ。それにしても、みんな揃って珍しいね？」

侑士「せやなぁ、なんとなく今日は来なアカン気がしてもうてな」

何かを察した彼らはできる限りいつも通りに彼女に接する
何も知らないかのように