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キンセンカ ６８ ページ18
――白石ｓｉｄｅ――
白装束をまとった彼女はやはり穏やかに眠っている
彼女の最後のお願い
バラの花束を傍に置いて
「こんな少ないバラじゃ足りひん」
後９００本
「跡部君、バラなんやけど９００本用意するの手伝ってくれへん？」
跡部「あぁ」
彼女を失った彼はまるで中身が全て無くなってしまったかのように生活をしている
棺の中で眠る彼女にずっと話かける
「バラの花が９９９本やったら、どんな意味があるか知っとうか？」
侑士「何度生まれ変わっても」
「あなたを愛する」
早く生まれ変わって会いに来てな
俺はずっとAのこと待ってるで
せやな、中学生の保健の先生にでもなっとるわ
いつでも、サボりにきぃ
Aやったら大歓迎や
「でも、Aがおらん時間を俺はこれからどう過ごしたらええ？
またテニスをしていたら、あの時みたいに出会えるんか？」
偶然の出会いだったけど、俺は運命やと思ってる
「俺を置いて行かんでや」
キンセンカ…別れの悲しみ
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作者名：神月しずく | 作成日時：2020年3月11日 20時
