雪の華Ⅱ (ページ13) - 小説/夢小説

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ユキノシタ　６３ページ13

「蔵ノ介君、まだ泣いてる？」

白石「泣いてへんよ」

「ウソ。だって声が鼻声だもん。今日は私を外に、初日の出を見せに連れて行ってくれるんじゃないの？」

白石「せやな。でも、初日の出が見えるまでその近くにある旅館でゆっくりしよや」

最初で最後の２人の旅行
特別なことはしなくてもいい

ただ、あなたと２人でいたい

「氷帝のみんなも泣いてたよね」

白石「そらそうやろ。あれで泣かん奴がおったらそいつは人間やないで」

「それは言い過ぎだよ～」

笑う体力もきっともうない

外出させることはかなり無理をさせてしまうかもしれない

それでも彼女が最後にそれを望むなら

「どこまで見に行くの？」

白石「前に２人で海に行ったやろ？そこから綺麗に見えるんやって」

「それじゃああまり遠くないんだね」

彼女の身体を考えるとその場所でも十分無理をさせてしまう