イケメン彼女は紅一点3 (ページ9)

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カットの声がかかってもさっきまでのアクションのせいで全身に熱がこもってる。

『はぁ…。』

6人との初シーンだったのに照とは全然目線が合わない。私のくだらない意地のせいで6人との関係もこのままギクシャクしたままかな…

照「ちょっといいか？」

『照…うん。階段の方行こうか。』

ちょっとの移動なのに2人とも無言で何分にも思えた。ひとつの段に腰掛けると照がペットボトルを差し出した。

岩「お疲れ。」

『うん。照もお疲れ。』

この一言だけでまた無言の空間が広がる。何分経ったんだろ。本当は数秒なのかもしれない。

岩「ゴメンな。お前の努力分かってやれなくて。今回参加して分かった。お前が怪我しても泣き言言わず耐えて頑張ってる事。」

『…照、私もゴメン。追い込まれて本当はみんなに頼りたかったけど、甘えだって捉えられると思って出来なかったからみんなのこと突き放しちゃった。こういう仕事って女の子を出したらダメだと思って。堪えてた。でも…』

ラストシーンがあるのに照への言葉が、数日間の話せなかった思いがどんどん出てくる。

詰まりながら言葉を出そうとするとフワッと安心する匂いと体温を感じた。

岩「ｷﾞｭｯもういい。分かった。お前が辛い時、何かにぶつかった時俺がっていうか俺ら6人お前を絶対助ける。だから甘えなんかじゃない。もっと俺らを頼って欲しい。」

『ありがとうﾆｺｯ照たちが私を守ってくれるなら私は6人を輝かせる。絶対7人でデビューするから！』

その後のシーンも順調に終わりクランクアップした。2人で他のメンバーのところに戻る。

渡「お前らやっと仲直りか？本当疲れた！」

舘「もう空気が重かったし(苦笑)」

阿「俺このままギクシャクかと思ってた。」

佐「2人とも目付きとか怖かったもん(泣)」

深「まあまあ、仲直り出来たんならいいんじゃね？あ、記念に写真撮らない？」

岩「女子高生じゃねぇんだから...」

『まぁいいじゃんw』