綺麗なその人は7 中堂side ページ5
.
それから3日間。
俺たちはひたすら解剖を続けた。
久しぶりに会った南はあの頃と変わってなく、
仕事はできるし、話も面白い。
気さくにあの頃と同じように
話しかけてくる南とつい一緒に行動を
共にすることが多くなっていると、
南が神倉さんに呼ばれた間に三澄に腕を引かれる。
「ちょっと、中堂さん」
「なんだ」
「どういうつもりですか？」
「、何がだ」
すると三澄は呆れた顔でこちらを見る。
「中堂さんって、Aの虫よけには
すごいうるさいのに
自分のことになると鈍感なんですね」
「、、、は？」
俺は意味が分からないという顔で三澄を見る。
三澄はうーん、と苦い顔をした後、
「、まぁ他人がどうこう口出しする
話じゃないとは分かってるんですけど、、、
Aの気持ち、考えてあげてくださいね」
と言った。
は、A？
「おい、遠慮しなくていいからはっきり言え」
よく分からず、少しイラついてそう言うと
「だから！！
あんな美人な同級生が突然現れて
自分の前で仲良く話されたり
自分の知らない思い出話で盛り上がられたら
誰だって不安になるって話をしてるんです！」
そう声を上げた。
「、、なッ、」
三澄の言葉を頭の中で何回も繰り返し
ようやく理解する。
そういえばここ数日なんか大人しいなと
思っていたら。
自分が気づかない間に
不安にさせていたんだろうか。
そう考え思わず動揺する。
「、い、いや、でもあいつはただの同級生で
俺はそんなつもりは、、」
それもそれで罪なんですけどね。
三澄は小さい声でつぶやいたが、
「それはAに言ってあげてください」
と言った。
そんな時Aがラボに入ってくる。
確かに言われてみれば元気がない。
しまった、
そう思い、
「、、A、ちょっといいか？」
そう声をかけると
「、え？」
不安そうな顔をするA。
とりあえず呼び出して話そうとすると
同時に神倉さんと南が所長室から出てきた。
「皆さん！今日で南さん最後になりますから
お礼も兼ねて送別会をしましょう！」
「ありがとうございます！！」
と盛り上がる神倉さんと南。
「い、いいですね！私お店電話してきます！」
「お、おい！」
Aはそういうとラボを出ていってしまった。
「中堂くん、もちろん来るよね？」
南が嬉しそうな顔で俺に聞く。
「まぁ、、、」
三澄の視線を感じながらも
仕方なく頷くしかなかった。
綺麗なその人は8 中堂side→←綺麗なその人は6 南side
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 468人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みーこ(プロフ) - アンナチュラル再熱して、読破しました！素敵なお話ばかりで癒されました〜また読みにきます！ (2022年5月31日 0時) (
レス) @page40 id: 71713ba9a2 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - ユメさん» ありがとうございます！頑張ります(*ﾟ▽ﾟ*) (2018年4月15日 20時) (レス) id: 25eefb2072 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - いつも楽しく読んでます！中堂先生推しのあたしはwelcome backの中堂先生で萌えました（笑）読んでてムフって変な声出ましたｗｗｗこれからも甘々な中堂先生を楽しみにしてますね(*´∀｀*) (2018年4月15日 17時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
サリナ(プロフ) - この作品って中堂さん落ちの作品ですか？ (2018年4月7日 17時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：milk | 作成日時：2018年4月7日 16時
