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7 渡海side ページ37

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「先生、相変わらず距離近いです、」


そう言って俺の胸元を押し返す。



押し返してきた左手にキラリと光る指輪が
目に入った。


「、、、結婚、するんだ?」


「、あ、、そうなんです」


俺がそう聞くとそいつは幸せそうな顔をする。





「ふーん」



素直におめでとうとはもちろん言えない。


「お前趣味悪いな」


「へ」


「あんなののどこがいいんだよ」



「え、、私は、中堂先生がいいんです」


そうちょっとムッとした表情にすら癒されて
つい手を伸ばして頰に触れる。



「、渡海、せんせ?」


「今からでも遅くねーよ?」



「え、?」


意味がよく分からないのだろう。
目をパチクリとさせてこちらを見つめている。

相変わらず隙だらけだなこいつ。

結婚するってのに
他の男に勝手に触らせてんじゃねーよ。



頰に添えていた手を首の後ろに回し
グッと顔を近づける。


「なっ、!」


「俺がどんな目でお前見てるか分かんない?」


「え、、?」

距離が近いこととますます訳が分からないと
困った顔で
自然と上目遣いでこちらを見てくる彼女。



本当にバカだな。

そんな顔他の男にしたなんてあいつが知ったら
ブチ切れられるぞ。



「分かんないなら教えてやるよ」


「え、ちょ、、」



ゆっくり顔を近づけたその時



「おい」


振り返れば鬼のような顔をした中堂。





「そいつから離れろ」



「、、はいはい」

俺はため息をついて彼女を離す。



彼女も、しまった、と顔が青ざめている。




中堂が近づきてきて俺の胸倉を掴み
低い声で言う。

「お前ふざけるのもいい加減にしろよ」




こちらも動じることなく言葉を発する。


「あんたは俺に貸しがあるんだよ」


「、、何だと?」


「今こいつが生きてんの、
俺がオペをしたおかげだよ?
他の奴がやってたら、こいつは死んでたの。
俺が救ってやったんだよ分かる?」



中堂が目を見開き、チッと舌打ちをして
掴んでいた手を離す。


「2度とコイツに近寄るな」

「それは俺の勝手でしょ」

「悪いが俺たちは結婚する」

「それが?」

「チッ、信じがたいクソ野郎だな」

「まぁ、何とでも言ってよ」

8→←6 渡海side



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設定タグ:アンナチュラル , 中堂系 , ブラックペアン   
作品ジャンル:恋愛
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みーこ(プロフ) - アンナチュラル再熱して、読破しました!素敵なお話ばかりで癒されました〜また読みにきます! (2022年5月31日 0時) (レス) @page40 id: 71713ba9a2 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - ユメさん» ありがとうございます!頑張ります(*゚▽゚*) (2018年4月15日 20時) (レス) id: 25eefb2072 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - いつも楽しく読んでます!中堂先生推しのあたしはwelcome backの中堂先生で萌えました(笑)読んでてムフって変な声出ましたwwwこれからも甘々な中堂先生を楽しみにしてますね(*´∀`*) (2018年4月15日 17時) (レス) id: 798b127b08 (このIDを非表示/違反報告)
サリナ(プロフ) - この作品って中堂さん落ちの作品ですか? (2018年4月7日 17時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:milk | 作成日時:2018年4月7日 16時

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