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「ずっとね、誰かに、私のことを、内面を、
ちゃんとみてもらいたいって思ってたの。


でも今思えば、見た目だって
私自身を見てもらえてると思ったら
まだいいのかも、、。」





笑っているつもりだったが
あっという間に視界がぼやけて見えなくなる。





「、絶対に敵わない人に、重ねられる方が

よっぽどつらいな、」




一筋、雫がこぼれた。



「Aさん、きっと中堂さんは、
ちゃんとAさんのこと、」






先生の瞳に、
ちゃんと私が映ってたことはあるんだろうか。







「、、わたしは、好きだったな、っ、、、、」







ゆっくり腕を引かれて、
気づいたら久部くんの腕の中にいた


普段だったら驚くような突然のことも
今日は余裕がなくて。

久部くん、思ったより大きいなあ、なんて
ぼんやり思いながら

優しさに甘えて、涙を流した。


ーー
ーーーーーー


「、、ごめん、ありがとう。」


しばらくたって、久部くんからゆっくり離れる。


「大丈夫ですか?」


久部くんが心配そうに聞いてくれる。


大丈夫な訳がない。
心がからっぽで、
今にもこの世から消えてしまいそうだ。


でももうこれ以上心配はかけられない。


「うん。大丈夫。」

私はゆっくり微笑んだ。


「、、、無理してません?」


「あはは」


なんか私痛々しいな、と
自分で思いながらも笑ってごまかす。


きっと久部くんも分かっているだろうけど、
それ以上言ってこないのは彼の優しさで。




がんばって、諦める。


そう言って、私は屋上を出た。

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設定タグ:アンナチュラル , 中堂系 , 久部六郎   
作品ジャンル:恋愛
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うみ(プロフ) - もうドキドキしながら観てます…ε-(´-`*)笑 (2018年4月6日 11時) (レス) id: 6a75db877c (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - ありがとうございます!今日中に完成させます!(笑) (2018年3月31日 7時) (レス) id: 25eefb2072 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 続きが楽しみすぎてやばいです!!頑張ってください! (2018年3月30日 7時) (レス) id: ccca1c1412 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - にのちーずさん» ありがとうございます、恐縮です!頑張ります! (2018年3月28日 21時) (レス) id: 25eefb2072 (このIDを非表示/違反報告)
milk(プロフ) - どうもさん» ありがとうございます!終盤に向けて頑張ります! (2018年3月28日 21時) (レス) id: 25eefb2072 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:milk | 作成日時:2018年3月28日 7時

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