先生、好きです。2

綺麗なその人は ページ49

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突然10体の焼死体が運ばれてくることになり、
UDIは人手不足になった。

それを見越して神倉所長が
スケットを頼んだという。



「初めまして、南なつきと申します。」

そう私達の前で自己紹介をする女性。

美人。まさにその言葉が似合う。

170センチありそうなモデル顔負けの
スラッとした綺麗なスタイルに整った顔。
歳上の、綺麗なお姉さんという感じ。


「南さんには、今回の解剖の期間の間だけ
お手伝いをしてもらうことになります」


そう所長が紹介した時。



「南、、、て、あの南か？」


系くんが目を少し大きくした。

「あ、思い出した？久しぶり、中堂くん」

そう言ってなつきさんは綺麗に笑った。



「え、どんなご関係、、？」

ミコトがそう聞くと


「高校の同級生なの。
て、いうと私の年齢バレちゃうか。笑」

「中堂さんと一緒ってことは、、え！？！？
41！？！？！？」

ミコトが目を丸くする。


「見、見えない、全然見えない、、、」

東海林さんも口をぽっかり開けてる。



「ほんとー？嬉しい。
中堂くんよりは若くいられてるかな」

そう言ってなつきさんがクスクス笑うと
系くんは少し不機嫌そうに

「うるさい、」と言った。

なんだか、完全な敗北感。
美人、大人の余裕、系くんの昔を知ってる人。

系くんもなんだかんだ昔の友達に会えたのが
嬉しそうな顔をしている。



「中堂さんって女の子の友達いたんですね、意外。」

ミコトがそういうと



「コイツぐらいだ。コイツは頭が良かったから
話していても面白かった」




先生がそう言った時、




私は見逃さなかった。






なつきさんが、系くんを見ていた瞳。

私には分かる。






この人、系くんのこと好きなんだ。







どうしようもない焦りにかられる。





ずっと黙っていた私になつきさんが気づく。

「あなたのお名前は？」


「あ、えっと、櫻宮Aです。
臨床検査技師です。」


「可愛い〜〜〜、
美人ってこの子のためにあるような言葉ね」

よろしくね、そう言って私に微笑む。

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