先生、好きです。2

先生と夢3 中堂side ページ44

、、待て、なんだこの格好は。


目を覚ますと
なんとも恥ずかしい格好をさせられている
自分がいる。


ふと目の前に毛利と向島が立っているのに気づく。


「おう、お前らも変な服着せられてるのか」


そういうと

「何言ってんですか王子、」

「パーティーが嫌すぎて
ちょっと頭おかしくなっちゃったんですかね」


と2人が言っている。



は？

王子？



「王子って誰だ」


俺がそういうと毛利が「はぁ！？！？！？」と
大声を上げる。


「あなた様のことですよ！！！
さてはパーティーが嫌すぎて頭がおかしくなった
フリでもされてるんですか！？」



俺が、王子、、、、？？？？


唖然としている俺に御構い無しに
毛利が言う。


「絶対に今晩、
婚約者を見つけてもらいますからね！」




、、、まさか。


確かラボでAが
シンデレラの絵本を読んでいたのを思い出す。

読みながら寝てしまったAを見ていたら
なんだか自分も眠くなってしまい、
そのまま寝てしまったような、、、



そうだとしてもこの状況がにわかに信じがたい。
いい歳のおっさんが、
自分が王子になる夢を見るなんて
口が裂けても恥ずかしくて誰にも言えない。


クソ、なんだこの夢は。


心の中で悪態をつくが、
目を覚ましたくても起きれないので
話は進んでいく。

待てよ、確かシンデレラの話って
この後のパーティーでシンデレラと
踊るんじゃなかったか、、、？


そんな恐ろしい事実に気づき、顔が青ざめる。

この格好だけでも恥ずかしいのに
そんなのごめんだ、

思わず毛利の顔を片手でパンッと掴む。


「おい、今すぐパーティーを中止しろ」


「その発言は王子としてどうなんですか」


毛利が顔を掴まれたまま口答えをする。


「クソッ！いいから中止だ」

俺がそう言うと


「そんなこと言わないでくださいよー」

と奥から神倉さんが出てきた。


「神倉さん、」


そう言うと毛利がまた大声を出す。


「はい！？
このお方はあなた様のお父様ですよ？！！」


「あ？」


「王子、私だっていつまでも王様なんか
やりたくないんですよ〜

いい加減早く結婚していただかないと、、」

そういう神倉さん。

「パーティーは絶対行います！

分かりましたね？、、、ね！？」

俺が返事をしなかったせいで念押しする神倉さん。


クソ、夢のくせにキャラがリアルすぎる。


「クソッ」


「ささっ！始まりますよ！」

向島がそう言ったと同時に
ファンファーレが鳴った。

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