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きっと、多分。 ページ1
＿＿＿
昔から、そうだった。
親にはあまりいい顔はされず、何をしても上手くいかなかった。
唯一の心の支えだった兄でさえも、最近は私に対して心做しか冷たい気がした。
決して、口には出さない。顔と、雰囲気と、声色。それしか判断材料は無いはずなのに。何となく分かってしまう事が、とても、とても嫌だった。
今まで、上手くやっていたのに。一体どこで間違ってしまったのだろうか。
答えは、見つからない。
きっと、多分。わかっているけれど、気付きたくないんだ。
今日も私は、周りの気持ちに気付かない振りをして、話し掛けた。
「お父さんもお母さんもお兄ちゃんも、大好きだよ。」
心の底から大っ嫌い。
続く
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