片寄くんちの妹はお姫様？

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「やっと、俺の番っ！」


ニヤニヤが止まらない白濱亜嵐。

それをみて若干引く、兄涼太。


「ねぇA、あの人とはやめない？」


心配すぎて、亜嵐とのデートを阻止しようとする。


『あらんとあそぶ』


貸し切りにした効果は大きいらしく、亜嵐に走って向かっていく。


「Aっ！」


走ってくるAを抱きとめ、肩車をする亜嵐。


「涼太、ここ居ていいよ」

「心配だから、やだ」

「Aも、兄ちゃん居なくて大丈夫だよな？」

『うんっ！』


亜嵐につられて返事をするAに


「いいの？
おにい、行かないよ？」

『らいじょうぶっ！』

「亜嵐くん、変な事したり泣かしたら殺すよ」

「大丈夫、大丈夫」


なんて軽く返事をしながらパーク内に向かう2人を心配そうに見守る涼太。


「A、あれ乗ろうか？」


亜嵐が指さしたのは絶叫マシーン。


『のるぅー！』


どうゆうものかわかってないけど、乗ると言う3歳児。


「楽しみだなー」

『たのしみっ！』


ニコニコして乗り物にのりゆらゆら。

楽しそうに指さしてわーって言ったりキャッキャしてるのが可愛い。


「そろそろだよ」

『なぁに？』

「ほらっ」


亜嵐の声と同時に下に急降下していく乗り物。


『！！！』


初めての絶叫マシーンに目を丸くビックリして言葉を失う。


「どう？A、楽しいでしょ？」


亜嵐が言葉をかけても反応がなく


「A？」


亜嵐が名前を呼んだと同時に


『びゃあー！！！』


泣き出した。


「え、えっ！？A、ごめん。
怖かったよな、本当にごめん」

『いやぁー！！にぃにぃ！！』


亜嵐が抱きかかえても、仰け反って嫌がる。


「ごめん、涼太。迎えに来て」


電話をして涼太を呼ぶしかないと判断した。


「Aまだ3歳だもんな。ごめんね」


一生懸命謝る亜嵐に少しだけ泣き止むA。


「Aっ！」

『にぃに···』


少しだけグスグスして涼太に抱っこされる。


「亜嵐くん、何したの！？」


涼太は来なくていいよとかいいながら、結局泣かせて怒られる。


「ごめん、あれ乗せた」


絶叫マシーンを指さすと、大きいため息つくのがわかった。


「本当にごめん。
謝っても許されないとは思うけど。
Aごめんな」

『あらん、ごめんちゃい？』

「うん、ごめん」

『らいじょうぶやよ』


ニッコリ笑うAに亜嵐は、ありがとうと呟いた。


(あとで絞めよう)


そう誓う兄涼太なのでした。

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