手紙。 (ページ16)

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「ここなんだけど、大丈夫？」

着いたのはちょっとお高そうな焼肉屋さん。

『え、あ、はい！』

お金大丈夫かなって心配しながらお店にはいる。

「予約した片寄です」

「お待ちしておりました。こちらです」

席に案内されると個室だった。

「座って？」

『…はい』

緊張してまともに顔がみれない。

息出来てるかな？

「ちゃんと息してるから安心して」

『え！？』

「心の声、ダダ漏れ笑」

恥ずかしいと顔を俯く。

「あ、ごめんね。顔あげてくれる？」

『涼太くんがイケメン過ぎて、まともに顔見れない…です』

「嬉しいけど、見てくれないと悲しいな」

チラッと涼太の顔を見る。

ふふっと笑ってる涼太にまた下を向いてしまう。

「じゃあさ、隣くる？」

『え、えっと……』

「下向いてたらご飯も食べれないし、隣なら直視しなくてすむでしょ？」

『そうなんですけど……』

「ほら、おいで」

笑顔で隣をポンポンと叩いてる。

『じゃあ、お言葉にあまえて』

と涼太の隣にちょんと座るA。

「距離ちかくなったね」

とAの顔を覗く涼太。

『ずるい』

「意地悪したくなっちゃって」

ごめんねって優しく笑う。

「でね、話なんだけど……」

「お待たせしました」

タイミングがいいのか悪いのか、頼まれていた物が運ばれてきた。

「飲み物勝手にビールにしちゃったけど、よかった？」

『大丈夫です』

「じゃあ、乾杯しよう」

ジョッキをカチンっとぶつけて、乾杯と二人で言う。