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「……なんだ急に静かになって」

「へっ!? あ、いやうるさかったかなーと」

「別に。いつもうるせぇしな」

「そう思ってたんですか!?」






「嘘だよばーか」

いたずらっ子のように、レイさんは綺麗に笑う。
大人びているけれど、どこか少年さを残している。
……カッコイイなぁ……好きだなぁ……。





「楽しそうに喋ってんのはいい事なんじゃねぇの」

「じゃあレイさんにも沢山話しかけてあげますね!」

「なんで上から目線なんだよ」


ずっと話していたら、あっという間にお店に着いた。
白い壁に水色の屋根。小窓からは小さなぬいぐるみが覗く、可愛いお店だ。

まだ空いている席が残っていた為、すぐに座ることが出来た。


「わ〜っ! いい匂いしますね!」

「そうだな。飲み物何にする?」

「えーっと……カフェラテにします」

「ん。あとチーズケーキ?」

「はい!」



レイさんが注文してくれて、しばらく待つことに。






「……レイさん、やけに慣れてません?」


注文までスマートだし。そんなに色んな子とデートしたのかこのバリスタさんは。


「まぁ、結構こういう所来るしな」

「……お、女の子と?」

「はぁ? ……1人だよ」

「1人!?」




な、なんだ1人で来てたのか……。
よかった、頷かれなくて。




「わりぃかよ。こんな野郎が1人で可愛いカフェに来てんだ〜って思ってんのか?」

「えっ、思いませんよ。いいじゃないですか」



それでスイーツに詳しいのか。

どのくらいの頻度でカフェに行くのか知らないけど、オシャレな店でオシャレなケーキを食べるレイさんを想像すると、なんか可愛い。





「ふふっ」

「やっぱり思ってんじゃねぇか!」

「ち、違います違います! バカにはしてません!」

「バカに『は』って、他になんか失礼なことは考えてんだな」

「そ、ソンナコトナイデス」

「オイ」





他愛もない話。バイトの時も話することあるけど、今の方がずっと楽しい。

レイさんと2人だからなのかな。
好き、って気づいたからかな。




レイさんは、私のことどう思ってるのかな。
聞けるだけの、勇気があればいいのに。

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maki - うわぁぁ〜素敵な作品をありがとうございます!感動です!!(語彙力) (2021年2月19日 13時) (レス) id: 4c137b95fd (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - いうさん» コメントありがとうございます!レイには絶対黒い腰エプロンをしてもらいたいと思いながら作品書いてました(笑)閲覧ありがとうございました!またよろしくお願いします! (2020年6月3日 21時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
いう - 字数オーバーだったので追記。 素敵なお話ありがとうございました(*^ω^*) (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae74ce0628 (このIDを非表示/違反報告)
いう - 夢主の心情や恋模様に合わせて、私もドキドキしたり心がキュッとしたり身体が熱くなったりしました!オリジナル設定も良い…絶対みんなカッコイイですカフェ服。さりげなくデートとか、二人の時間とか、最高でした!! (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae74ce0628 (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - うたねさん» コメントありがとうございます!毎日更新頑張りますね! (2020年4月18日 0時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MiUmIu | 作成日時:2020年3月7日 14時

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