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────静かなノックの音。
目が覚めた。時計を見ると既に6限が終わっている。
「うわ......本当に寝ちゃった......」
さっきから誰かがしきりにノックしている。
レイ......じゃないな。ノーマンから盗んだ鍵は持っていたままのはずだし......誰だろう。
スパ子を履き、ドアをそっと開けた。
「っ、わっ、」
ほんの少しの隙間に手を差し入れると、ノックをしていた主が勢いよく押し入ってくる。
その気迫に押されワケもわからず後ずさりすると、再びソファーに戻されてしまった。
「ちょ、......って、ノー、マン？」
座る私を閉じ込めるかのように、手を握ってきたのは、この部屋の本当の主、ノーマンだった。
「A！なんで......っ、」
なにか言おうとして、ノーマンが口ごもる。
上手く頭の中で言いたいことが整理出来てないのか、苦しそうな、少し怒っているような顔をしていた。
「ノ、ノーマン落ち着い、」
「......どうして何も言ってくれなかったの？」
やっとの思いで絞り出されたその声は、小さく震えていたように感じた。
気付けば、私の手を握るノーマンの手も、震えている。
「レイから聞いた！全部！どういうこと？全て終わったんじゃないの？」
「ちょ、ちょっと待っ、」
「......隠してたの？苦しいこと......我慢してたの？」
「え......」
なんで.....
なんでノーマンが泣きそうな顔をしてるの。
何も言えずに固まっていると、フワリと柔軟剤の香りに包まれた。
私の、じゃなくて、ノーマンの。
“抱きしめられてる”。
そう思った時には、か細い声が聞こえてきた。
「......違う、言えなかったんだよね。 ごめん、僕のせいだ」
「そ、そんなこと.....」
「守る、って言ったのに......ごめんね」
じわりと目頭が熱くなってくる。
ダメだ、ノーマンの優しさにまた泣きそう。
「辛かったよね。苦しかったよね。気づけなくて、ごめん」
「......っ、ううんっ......ノーマンは、悪くな......い」
ノーマンと顔を見合わせると、零れた涙をノーマンがすくってくれた。
今にもノーマンのほうが泣きそうなのに。
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MiUmIu(プロフ) - 黒酢さん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2020年2月23日 23時) (
レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。続編でも面白くしていくつもりなのでぜひご覧ください！ (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - るみさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。続編が完成しましたのでぜひご覧ください！ (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - れいぴーなさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。スパ子はスっとあたまに浮かんだので自分でも笑いました(笑) (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - 続編楽しみに待ってます!!!更新頑張ってください!! (2020年1月20日 18時) (レス) id: b9e11986f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MiUmIu | 作成日時：2019年7月9日 22時
