15 ページ31
*
今朝は生徒会の仕事がなかったので、エマとレイと3人での登校。
昇降口へ入りかけた時、小規模の団体の中心から聞き覚えのある声が聞こえた。
「そんな大声で言わないで!」
Aの声だ。
声をかけようとした時、Aを先頭にその集団が動き出した。
......靴下?
Aの足元には上靴はなく、黒い靴下でAは廊下を歩き出していた。
「あれ? あれってAだよね?」
「うん......」
エマはまだそれに気づいていないみたいだ。
C組の子達と仲いいんだね!と言って靴を履き替えている。
その間にも僕らの周りにはいつもの子達がやってくる。
特に、B組の女子生徒3人組。
僕らがどこにいようとほぼ必ず周りにいて、勝手についてくる子達だった。
女王的な存在の真ん中の子の名前は確かフェリーナ。その左右を2人の女の子で挟んでいた。
「おはよう、ノーマン様」
「おはよう」
生徒会長として、挨拶されたなら返すしかない。そして無理矢理断ることも出来ない。
レイは『うざい』と、その子達を完全に無視している。
C組の前を通る。
相変わらずC組からは大騒ぎする声が響いていた。
「あーはっはっはっ! いつ恨みを買ったんだよ!」
「報われねぇな、数学も人間関係も」
男子のその声にいじられているのは紛れもないAであって。
Aは、うるさいなぁ!と返していた。
「......?」
ドクンと心臓が鳴っている。
うるさいほどに、淡々と。
B組の前になると、やっと3人がいなくなり、ほっと胸をなでおろして僕らの教室へ足を踏み入れた。
A組にいてもC組の声は聞こえていた。
やけにあのシーンが頭から離れない。
219人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MiUmIu(プロフ) - 黒酢さん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。これからもこの作品をよろしくお願いします! (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。続編でも面白くしていくつもりなのでぜひご覧ください! (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - るみさん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。続編が完成しましたのでぜひご覧ください! (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - れいぴーなさん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。スパ子はスっとあたまに浮かんだので自分でも笑いました(笑) (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - 続編楽しみに待ってます!!!更新頑張ってください!! (2020年1月20日 18時) (レス) id: b9e11986f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MiUmIu | 作成日時:2019年7月9日 22時