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✤
子供の無邪気な声が聞こえる。
鬼ごっこかしらね。
腕の中のキャロルはすやすやと眠る。
昔はみんなこうだった。
今じゃ、反抗期の真っ最中。
どうしてこの幸せな日常から離れていこうとするのかしら。
何も知らない方が幸せだったのに。
抗おうとしちゃって。
それが無駄だってこと、教えてやるのが
あの鬼ごっこも体力向上を目的としてやっているんでしょうね。
フルスコアの三人が教えながら。
どうやらクローネが無駄な動きをしているようだけれど、制御出来ているのなら問題ない。
あの三人は育てに育てた高級品。中途半端に出荷する訳にはいかないわ。
キャロルを抱いて廊下へ出る。
巡回という名の監視をしながらハウスの中を歩く。
ほとんどの子達が鬼ごっこに参加しているようで、ハウス内には数えられる程度の子供たちしかいない。
そういえば、Aはどこに行った？
鬼ごっこにはいなかったはず。
だとしたらこの中だ。
コンパクトを見る必要も無い。
図書室の部屋を開ける。
一見誰もいない。
一つ一つの本棚の間を見ていくと、六列目でようやく見つけた。
「あら、A。鬼ごっこはいいの？」
Aはレイと並ぶ本好きで、鬼ごっこをする時以外はほとんど本を読んでいた。
今日も傍らに何冊か積み上げられていた。
......歴史書かしらね。100年以上前の。
「えぇ。大人数だから、入る隙がなかったのよ」
「それでも参加すれば良かったのに」
Aの姿をよく見る。
伏した青い目はずっと本へ。
これは私を避けているのではなくて、本当に本へ夢中になっている証拠。
「なんの本を読んでいるの？」
「歴史書よ。昔はこんなにも悲惨な戦争があったのね」
「......そうね」
今も悲惨な『死』が近づいてきているけど。
もしかして、私に対する皮肉なのかしら。
「それより、ママは図書室に何か用？」
「ううん、Aを探していたの。
鬼ごっこに参加していなかったから、どこにいるのかしら、ってね」
「でも貴方は変わらないわね」
キャロルのオムツを変えてくるわ、と言い残し、図書室を後にした。
A、貴方は知りすぎているようね。
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MiUmIu(プロフ) - はるちさん» コメントありがとうございます！ あれ、もしかして名前変換できていないところがありましたか！？ 私がお話書く時はアリスっていう設定にしてるので....... (2020年4月11日 12時) (
レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
はるち(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！質問なんですが、（もう説明があったらごめんなさい）アリスと夢主って同一人物ですか？ (2020年4月11日 12時) (レス) id: d0430b90e0 (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - 雪子さん» 推しはノーマンです！今の段階ではノーマンよりですが.......もしかしたら、ってこともあるかもしれませんね！そこはお楽しみに！ (2019年4月7日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
雪子 - あなたはノーマン派ですか。レイ派ですか。ですよね。ノーマン派ですよね。でわ、落ちはノーマンですよね。ですよね。そうですよね。頑張ってください。 (2019年4月6日 17時) (レス) id: 63b96624ad (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - TOMOさん» コメントありがとうございます！レイもカッコイイですよね！！お褒めの言葉光栄です(●´▽`●)続編をお楽しみに！ (2019年4月3日 19時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MiUmIu | 作成日時：2019年3月18日 19時
